【漢薬小冊子】生姜(しょうきょう)《note》

2026年06月03日

漢方坂本コラム

漢方坂本/坂本壮一郎@note

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今日は、生(なま)のショウガの話。

生姜しょうきょうは我が国日本では少々混乱をまねきやすい生薬です。

本来歴史的に使われてきたものと、現在流通するものとで内容が異なっているからです。

本来、生姜しょうきょうとは生のショウガを指し、乾燥させたショウガを乾姜かんきょうと呼んでいました。

漢方の聖典『傷寒論』の時代からそれが通説です。

しかし現在流通している「生姜しょうきょう」は生のショウガではなく「乾燥させたショウガ」です。

さらに本来であれば乾燥させたショウガを指す「乾姜かんきょう」は、熱を加えて(湯通しや蒸したりして)乾燥させたショウガのことを指すよう日本薬局方で定義されています。

すなわち以前「乾姜かんきょう」と呼んでいた生薬が現在の「生姜しょうきょう」で、

かつ以前であれば生薬として使っていた「生のショウガ」は、現在薬としては利用されないのが当たり前になっています。

・・・・・・・・・・・・・・・

〇本来
生姜しょうきょう」・・・生のショウガ
乾姜かんきょう」・・・乾かしたショウガ

〇現在の流通品
生姜しょうきょう」・・・乾かしたショウガ
乾姜かんきょう」・・・熱を加えたショウガ

・・・・・・・・・・・・・・・

つまり現在の病院や薬局などの医療機関では、生のショウガはほとんど使われなくなりました。

そしてこれが、ちょっと問題なのです。

ショウガは生と乾燥したものとで全くの別物です。

なぜならば生のショウガの薬効は、乾燥したショウガでは決して置き換えることができないからです。

効果が全くの別物。

すなわち使い方も全くの別物。

特に現在薬としてあまり使われなくなってしまった生のショウガ。

この生のショウガがいかに効果的で大切な生薬なのか。

それを私は師匠から教えていただきました。そして実体験としてその確かさを学んできました。

生のショウガはれっきとした漢方生薬。衆方の権輿たる桂枝湯を構成する生薬のうちの一つであることに、深く納得できる効果を発揮します。

何のことのない、スーパーで売っている普通のショウガです。

そんな普通のショウガが、漢方では立派な薬になり得るというのが、漢方のすばらしさでもあります。

保険治療であっても、エキス顆粒剤を使う際にちょっとした配慮で生姜を加えることで効果が全く違ってきます。

ありふれていること、当たり前だと思っていたことの中にこそ臨床のコツがある。

今回はそんなお話です。

生姜の効能の矛盾、とともにお伝えしていきます。



 

【漢薬小冊子】生姜(しょうきょう)

 

【漢薬小冊子】生姜(しょうきょう)|漢方坂本/坂本壮一郎
漢方治療を専門で行うのであれば、生姜は生のショウガ(ひね生姜)を使うこと。 いわゆる日局の乾燥したショウガだけを使ってい...
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※コラムの内容は著者の経験や多くの先生方から知り得た知識を基にしております。医学として高いエビデンスが保証されているわけではございませんので、あくまで一つの見解としてお役立てください。また当店は漢方相談を専門とした薬局であり、病院・診療所とは異なりますことを補足させていただきます。