おさらい・水分の摂り方

2026年05月27日

漢方坂本コラム

体が付いていけない。

先週あたりから一気に湿度が高まり、

ここ甲府でも梅雨特有の湿気を如実に感じるようになりました。

また気温が急激に下がったと思ったら、急にまた暑くなった。

そして発生した台風6号(チャンミーという名前らしい)。

ここから先、5月とは思えない気圧の乱高下が始まります。

さすがに体がついていけません。

体もメンタルも、大きく乱れている方がすでに出始めています。

さらに嫌な風邪?も流行っているそうです。

そのせいか、私も一時咽をやられてしまいました。

声が出なくなってしまったのですが、以前紹介したこちらのコラム↓の治療によって事なきを得ました。(あ、来るなこれ。

気温と気圧との激しいアップダウンを経ながら、

いよいよこれから不快な「梅雨」と「夏」の季節が始まります。

毎年恒例ではありますが、

ここからはちょくちょく養生のアナウンスをしていかなければなりません。

養生によって防ぐことの出来たはずの風邪や夏バテなどの体調不良、

それを起こしてしまう方がかならず出てきてしまうのです。

この時期の体調不良は一度かかってしまうと長引きやすいので注意が必要です。

また簡単な意識で予防できることでもあります。

今日はそんな養生の中でも特に大切なこと、

「水の飲み方」から、

おさらいしていきましょう。是非流し読みで構いませんので目を通しておいてください。

 

これからの時期に注意するべき「水の飲み方」について

 

 

〇自分の咽の渇きを信じる

これから暑い時期になると、

必ず「水をたくさん飲め」というアナウンスが増えます。

そして水をたくさん飲んだ結果、

下痢したり食欲が無くなったり、体調を崩す人が激増します。

水は単純にたくさん飲めば良いというものではありません。

特に胃腸が弱い人では注意が必要です。

胃腸の弱りは夏バテや風邪を如実に誘発します。

夏はいかに胃腸を疲れさせないか、

が養生においてキモになります。

そして胃腸を疲れさせてしまう際たる要因の一つが「水の飲み過ぎ」です。

毎日2リットル以上など、一律的な飲み方は絶対に避けてください。

ではどのくらい飲んだら良いのか。

自分の咽の渇きを信じてください。

咽の渇き、その程度に合わせて水分を取る。

それで水分摂取は十分です。

この咽の渇きを無視して、咽が渇いていないのに水分を摂取しておいた方が良いケースも確かにあります。

これから多量の汗をかくことが分かっている場合です。

これからスポーツをする、これから炎天下に庭仕事をする。そんな場合です。

急速に汗を書くときは咽の渇きが追い付かない場合があるので、チビチビとあらかじめ水分を補給してください。あくまでちょっとずつです。

あと、ご老人などで咽の渇きというセンサーが弱くなっている方。

暑い部屋で寝たりしてしまう場合がありますので、周りの方は水分摂取を含め気を付けてあげてください。

それ以外では、咽が渇いていないので水分を取り続けることは賛成できません。

特に甘いジュースや果物(果物は90%が甘い水分です)を日常的に摂取してしまうと、

その甘さに依存して摂取が止まらなくなります。気を付けてください。

 

〇水分でお腹いっぱいにしない

胃腸はお米などの固形物をちゃんと食べていないと弱ります。

つまり水分摂取だけでは胃腸という筋肉が十分に使われないため、その活動をどんどん弱めてしまいます。

食欲がわかない、固形物を食べる気がしない、

体がだるい、疲れが取れずしんどい、

このような夏バテ症状が発生する原因は胃腸が弱るからです。

そして胃腸を弱めてしまう理由として最も多いのが、

水分だけでお腹いっぱいにしてしまうこと、です。

暑くなれば、当然ながら日中の咽が渇きます。

水分をごくごく飲みたくなります。そして気付いたらペットボトルが無くっている。また買わなきゃという感じでどんどん飲んでしまいます。

そうすると、水分でお腹いっぱいになってしまいます。

夕食時になっても、あまりお腹が空かないという状態です。

そして食事量が減っていく。

これが胃腸を弱めてしまう原因として非常に多いのです。

水分は当然とっていただいて構わないのですが、

必ず「夕食の余力を残しながら」飲むようにしてください。

水分だけでお腹いっぱいにしないこと。果物でお腹いっぱいにしてしまうことも同じです。

ちゃんとご飯を食べる。それが重要です。

特に毎年夏バテに悩まされるという方は、このことを是非とも覚えておいてください。

 

〇冷たい水はなるべく避ける

夏場に起こりやすい病態の一つが、

胃腸が冷えてしまうことで活動が弱まることです。

夏になれば自然と冷たい飲食物が増えます。

水分や果物やアイスやかき氷、

お腹を冷やしてしまうものがどんどん増えていきます。

炎天下の中でお湯を飲めとはいいませんが、

少なくともクーラーのかかった部屋では冷たい飲食物は避けてください。

夏場の涼しみ方の基本は、体の外を冷やして、体の中は温めることです。

涼しい部屋で一杯の熱い茶を飲む。

これが、胃腸にとって大変優しい養生の一つになります。

昨今の夏は昔と違います。

高まる気温が殺人的です。暑さが尋常ではありません。

そんな中、最も大切な養生はもうすでに、「水分を摂ること」ではなくなっています。

「暑い所へは行かないこと」

とにかく涼を取れる場所に、なるべく身を置いてください。

そしてなるべく内臓は冷やさないこと。

胃腸に直撃するような冷えが侵襲しやすい夏だからこそ、

下手をしたら冬よりも体が冷えでやられてしまうことも十分にあり得ます。

まずは今回ご説明した「水分の摂り方」を守りながら、

体調をコントロールできる夏を目指していきましょう。



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※コラムの内容は著者の経験や多くの先生方から知り得た知識を基にしております。医学として高いエビデンスが保証されているわけではございませんので、あくまで一つの見解としてお役立てください。また当店は漢方相談を専門とした薬局であり、病院・診療所とは異なりますことを補足させていただきます。