お盆休みと田舎(8/11~16までお休みを頂きます)

2024年08月09日

漢方坂本コラム

2024年、夏本番です。

当薬局は11日から16日までお盆の夏季休暇を頂きます

長期のお休みてご迷惑をおかけいたします。

おそらく当薬局のコラムをお読みいただいている患者さまたちは、

体調を崩すことなく、夏を楽しんでおられるかと。

厳しい暑さが続いていますが、暑さにも慣れることができるのが人体。

正しい養生を、今まで通り続けていくことが大切です。

このまま体調を崩すことなく、夏をしのいでいきましょう。

頭痛ずつーる」というアプリを知っていますか。

気圧をリアルタイムで教えてくれるアプリです。

気象の変化に伴う頭痛などの体調変化が起こりそうな日時を確認できるアプリで、

私も気象病の患者さまにお教えしている、とても便利はアプリです。

そのアプリで出している独自のデータに、

全国の気圧変化を総合的に評価したものがあります。

気圧変化の強度を集計して、各都道府県別にランキング付けしたものです。

その2023年6月のデータを見たのですが、

ダントツで真っ赤になっている県がありました。山梨です。

気圧の変化が最も大きい県として、本州の中心に君臨している山梨。

そりゃ皆さん、体調悪くなるよね、と。

冬寒くて、夏暑い盆地で有名な甲府ですが、

こうやってデータとして出されてしまうと、なんか笑ってしまいます。

東京に住む姉がこれを教えてくれたのですが、

「山梨、やばいね」と言っていました。私もそう思います。

近年、山梨に移住してくる人が増えています。

甲府よりやや標高の高い、北杜市や甲州市などが人気です。

このまま温暖化が進むと、標高の高い場所に移り住む人達がさらに増えてくるでしょう。

山梨はそういう場所として、今後今まで以上に注目されてくると思います。

ただしそういう場所が住みやすいかというと、実はそうではありません。

自然に近ければ近いほど、自然に晒されます。

つまり人が本来持つべき力が、如実に求められるわけで。

都心よりも自然に近いほうが、体が元気になるという面も確かにありますが、

自然に体力を奪われるということもまた、実際には起こり得ることです。

山梨に移住された方も、当薬局にご相談に来られます。

そういう方達の多くが、山梨に引っ越してから具合が悪いとおっしゃられています。

頭痛や吐き気、喘息や花粉症、冷え性やしもやけ、自律神経の不良から月経痛まで。

自然とはそもそも過酷なものです。

ただしそれだけ、自分の体が分かりやすくなるということでもあります。

私自身が思う、田舎に住むことの最大のメリットは、

便利から遠ざかること、

そして人間が生物らしく生きることが出来ることだと思っています。

便利は人の生活をとても楽にしてくれたけれど、

生きていくって、そもそも大変なことです。

社会的にもそうですが、それ以上に生物として、

生きていくことはとても大変です。

寒暖差にさらされ、気圧差にさらされ、

必ず食事を摂らなくてはならず、必ず睡眠をとらなければならない。

人生は自分を取り巻く自然と肉体との勝負であり、

楽でないことの方が、生物として当たり前です。

そして便利であるからこそ、本来生物として不自然であったこと、

夜でも明るい環境に身を置けるとか、夜中にご飯を食べるとか。

そういう不自然なことが、出来なくなる、やらないで済むようになる。

それが田舎に住むことのメリットであるような気がします。

日照時間の長い夏。

楽しいイベントがたくさん待っていると思います。

そういう想い出を一つでも多く作って欲しい。

そのためにも人として、生物として、自然である生活を是非心掛けてください。



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