たまに書きたくなるどうでもよいコラム

2025年04月30日

漢方坂本コラム

たまに書きたくなるすごくどうでも良い話。定期的に書くどーでも良い話ですがかなり久々なので腕が鳴りますブンブン。他愛もない話なので期待はしないでくださいねこ。

引いたらごめんなさい。私は最近まで一年に一回しか散髪していませんでした必要性を全く感じなかったからです。いつも髪の毛を後ろでひっつめています。だから髪の毛が伸びても真正面からは全く形が変わりません。そのうち後ろのボンボンがどんどん大きくなってきて重くなってくるのでそうすると切ろうということになって美容院を予約します、一年に一回ですので行事の頻度は概ねクリスマスと一緒です。

しかし今年からは心を改め年に三回にしようと決めました。切ってもらうとやっぱりすっきりするし切ってもらって帰る時に予約しておいた方が楽だと気が付いたからです(早く予約しなきゃなぁ~でなかなか電話しないのくだりが無くなる)。必然的に担当してもらっているお店のオーナーである美容師のモリモリ(森くん)に合う頻度が増えたことも良かった。互いに自営業ということで話が合うのも手伝ってか彼との話はなかなか面白いのです。そんなモリモリと先日話した内容をちょっとご紹介しますがそもそも散髪中に話すことでもないのでやっぱり引かれるかもしれません、バズるメカニズムについてです。

昨今、SNSが当たり前になってビジネスで活用する方も多くいらっしゃる中いかにバズるかを目標に掲げているかたも少なくないと思います。私もモリモリも幸いにもバズらなくても何とかやっていけているので「バズらせる」こととはとても縁の遠い二人ですがちょっと考えてみたんです、バズる情報のメカニズム、なぜバズるのかを。

私の結論からいうとおそらくバズっている情報は私たちが「見たい情報」ではないく「見てしまう情報」であるということ、見たい情報と見てしまう情報とは違うのです。スマホやPCをいじっていると検索した内容が勝手に記憶され自分が興味を持つであろう広告がどんどん流れるようになってきます。まるであなたの見たいものはこういう情報でしょうと無尽蔵の情報の中から見たい情報をピックアップしてくれているような、故に私たちは「見たい情報」を多く目にしているようですが私は違うと思っています。私たちは見てしまう情報を見ているのです。

見たいと思ってもいないのにどうしても目についてしまう情報というものがあります。そして見たい情報よりも見てしまう情報の方がずっと多くの人を引き付けてしまうと思います。さらに多くの見てしまう情報の中に介在しているエッセンスつまり見てしまう情報に仕立て上げるエッセンスがあってそれはエロとグロだと思っています。エロとグロです真面目に言っています、毒と言い換えても良いかもしれませんとにかく情報の中に少しエロやグロなどの毒が介入していると人はその情報から目を離せなくなると思うのです。

例えばインスタグラムで良く流れてくる情報としてお金持ち風のOLさんが旅行に行ったりプールサイドの写真を上げたりしてキラキラした人生を切り取ってアップしている投稿がありますがあれ、もしあの情報の中にセクシャルな要素が無くなれば見る人は減りますさらに「この人OLって書いてあるけど嘘つけ普通のOLでこんな生活できるわけがない裏でなにかやってるって!」というある種の突っ込みどころがありますが情報にそういう生々しさ無くなればもっと見る人は減るはずです。すなわちエロやグロがあるから人は目が離せなくなるのです。つまりSNSの時代になって私たちは見たいものしか見ないようになっているなんて言われるようになりましたがとてもじゃないけどそんな意見は生ぬるい、私たちは見たくないものでも目を離せないような形に仕立て上げられた情報を見せられている時代になっているのです。そう考えると怖いと私は心から感じました。

もしかしたら私たち人間はそもそも自分で情報を選択できるほど能力が高くないのかもしれません。歴史的にみてもそうです情報に踊らされるように出来ているというよりもむしろ情報に踊らされる能力がある生物なのかもしれません私たちは。そんな私たちがこんな時代に生きていくために必要なことは何かと考えてみると、垂れ流しの情報に身を置いた生活からなるべく離れることと大切な情報はなるべくリアルな人間を通して知り得ていくことかもしれないなと感じましたので今後はそれが希少価値の高いものになるかも知れません。となるともっとも磨くべきは情緒、人の言葉の真意を判断するためには情緒的な感性が不可欠だからです。だから私は年に3回モリモリに会うことを決めんだよと本人に言ったらとても喜んでくれたので今度は8月に行きます。



【この記事の著者】店主:坂本壮一郎のプロフィールはこちら

※コラムの内容は著者の経験や多くの先生方から知り得た知識を基にしております。医学として高いエビデンスが保証されているわけではございませんので、あくまで一つの見解としてお役立てください。また当店は漢方相談を専門とした薬局であり、病院・診療所とは異なりますことを補足させていただきます。