台風1号からの

2024年05月28日

漢方坂本コラム

各地で夏日が続いていた中、

いよいよ発生した台風1号。

ここ山梨でも早速、厚い雲が空を覆っています。

まさしく台風を呼んできそうな、湿気を含んだ重い空気です。

来るな、という気配をひしひしと感じます。

台風のことはもちろんですが、

それと同時に、今回も必ずやってきます。

自律神経の乱れ。

心地よく夏を迎えるための、

鍵を握る季節になってきました。

今回の台風1号は、要注意です。

今までの経験上、この重い空気は確実に自律神経を乱すたぐいのやつです。

不安感焦燥感が湧き上がってくる、

そして同時に、からだ全体を覆う疲労感脱力感を伴ってきます。

すでに不眠が悪化している患者さまが何名かいらっしゃいますし、

さらに息苦しさや動悸めまいや頭痛耳鳴りや耳閉感といった自律神経症状も伴っています。

そしてこの重い湿気は、腹に重く当たる傾向があります。

漢方でいう所の山嵐瘴気さんらいしょうき。「湿症」と呼ばれる症状が強く起こってくる傾向があります。

よく起こる症状は胃腸症状です。

ビビビとスッキリ出ないような軟便や下痢、腹が張って苦しく重くなる。

人によっては吐き気や胃もたれを伴います。当薬局のコラムでも今まで散々お伝えしてきた、梅雨時期に急増する症状です。

今年の五月、

例年に比べて体調を乱す方が多かった気がします。

断続的にやってくる、湿気をまとった重い空気。

体のだるさ・重さを中心に、いまいち体調がパッとしない、そんな患者さまがたくさんいらっしゃいました。

梅雨に入りそうで入らない、そんな波を受けつつも、

こらから6月。

いよいよ、梅雨本番に突入していきます。

すでに今回の梅雨は台風を絡める気配です。今年の梅雨はおそらくキツイものになると思います。

以前ご紹介したコラムがお力になれるのではないかと。

以下にリンクを貼っておきますので、気になる方は是非一度目を通しておいてください。

日本を雨で覆う梅雨は、人体に独特の影響を与えます。

その上で、起こりやすい症状が比較的決まっています。

以下のコラムでそれらをチェックしてみてください。

■梅雨に悪化する症状
◇養生の実際・梅雨から夏 ~起こりやすい症状とその対策~

その中でも、特に起こりやすいのが胃腸の乱れです。

軟便・下痢になり、かつスッキリ出なくなる。

お腹が弱い方は、前もってこちらのコラムをお読みいただくことをお勧めします。

■梅雨時期の下痢に効く漢方薬
□下痢 ~梅雨時期の下痢に効く漢方薬1~
□下痢 ~梅雨時期の下痢に効く漢方薬2~

さらに注意していただきたいのが風邪です。

この時期に風邪?と思われるかも知れませんが、

この時期だからこそ風邪を引きやすくなります。そして起こる症状は辛いことが多いのです。

これは皆さんに是非知っておいていただきたいと思います。

ちょっとしたことで予防できるからです。

■梅雨の症状に効く漢方薬
□梅雨の病 ~梅雨に起こりやすい症状と効果的な漢方薬~

梅雨にやられない体を作るために。

知っておいていただきたい養生があります。

ほんの些細なことでも、気をつけているかどうかで変わります。

すでに気を付けている方も、そうでない方も、梅雨に入る前に是非ご確認ください。

■梅雨時期特にに守るべき養生
◇養生の実際・梅雨 ~梅雨の体調不良と守るべき養生~

そして梅雨時期に体調不良の最も厄介な点、

それは、梅雨だけに収まらず、夏にもその体調不良を引っ張ってしまうことにあります。

いわゆる夏バテ。その原因は梅雨から始まっています。

だからこそ、気を付けていただきたいのです。今年の夏を心地よく過ごすために。

まずは梅雨を乗り切りましょう。

■夏バテのメカニズムと予防
◇養生の実際・夏バテ対策編1 ~はじめに~


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※コラムの内容は著者の経験や多くの先生方から知り得た知識を基にしております。医学として高いエビデンスが保証されているわけではございませんので、あくまで一つの見解としてお役立てください。

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