秋分の日を過ぎた頃から、
空気が少し変わってきました。
上から蓋をされたような重い湿気が取りはらわれて、
すこしだけ清々しい日が出てきました。
しかし油断はできません。
そこからまた暑くなってきています。
台風17号と18号の発生。
「秋」というイメージの10月ですが、
10月1日の時点では、まだ「残暑」と言った方が良さそうです。
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今年の夏は、体調不良を訴えられる方が本当に多かった。
特に晩夏。秋雨前線と台風との影響。梅雨時期のうだるような暑さが、9月を襲いました。
不安感や焦り、頭痛やめまい・耳鳴り、動悸や不眠、
胃腸の調子を崩して、胃もたれや吐き気、腹痛や下痢、食欲不振、
さらに体の強いだるさと・倦怠感。
自律神経の乱れと夏バテとが、同時に襲ってくるような不快感。
本当に苦しまれる人がたくさんいらっしゃいました。
秋分の日の連休、そこを越えれば涼しくなるという予報。
確かに涼しくなりました。しかし、そこでまた調子を崩す方が増えました。
暑さが遠のき体が軽くなったと言われる方がいる一方で、
急激な夜間の気温低下によって、腹痛や胃痛・吐き気を悪化させてしまう人が逆に増えてきたのです。
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さらに今度は、同時発生した二つの台風。
17号と18号。これらの台風が、秋の訪れを邪魔しています。
通常、17号のような軌道の台風が過ぎ去ると、夏が終了して秋へと向かうそうです。
しかしそれを18号が許しません。停滞する台風が、南の熱風を日本列島に供給し続けます。
そして、その18号が消えるのが10月10日頃。
やっと涼しくなります。しかしその瞬間、すでに冷やされている大陸の空気が、偏西風によって日本になだれ込んできます。
そして急激に寒くなる。気温が一気に10℃下がるそうです。
下がり過ぎです。体調を崩す方が必ず増える冷え込みです。
10月10日以降、
厳重に注意してください。
特に夜間や朝方、寒さに備えて絶対に油断しないでください。
冬の寝具を出しましょう。暖かい恰好で寝てください。
体を冷やすことで腹痛や下痢などの胃腸症状、さらには寒冷蕁麻疹や寒暖差アレルギーなど、
現在治療中の症状を悪化させる方が必ず増えてきます。
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丁度よい季節がない。
ここ数年は、この一言に尽きます。
急激に変化し過ぎる。
こんなに急激に変わられたら、ただでさえ体調不良を抱えておられる患者さまの体が耐えきれるはずがありません。
案の定、調子が良かった方でさえも、この夏に悪化してしまう人がかなりいらっしゃいました。
そして今後の気候変化で、また悪くなってしまう可能性も十分にあります。
皆さん、生活の養生をしっかりと守ってくれています。
そういう努力をあざ笑うかのような、急激な気候の波が今後待ち受けています。
早く追わって欲しかったキツい夏。
しかし今年の夏は、その終わり方さえもキツくなりそうです。
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