昨日、東京で起こった一時的な豪雨。
局地的な豪雨は、近年の夏では当たり前になってきました。
そして昔に比べれば、明らかにその回数が多くなってきている、
と、私は感じていますが、
果たして本当かな、とも思っています。
数えているわけでもありませんし、あくまで治療に取り組む中での実感でしかありません。
私の勘違いの可能性も充分にある。
本当に昔よりも天候が乱れているのかなぁ、と。
そこで専門家に聞いてみました。
患者さまに、気象予報士の方がいらっしゃるのです。
・
結論から言うと、
勘違いではありませんでした。
明らかに、気候が変わってきているそうです。
温暖化。その影響は明確に現れてきていると。
そして前の状態に戻ることは、おそらく難しいとおっしゃっていました。
温暖化が進み、気温が1℃上がると、水蒸気が7%増えるようです。
すると空気中の水が増えることで、雲が発生しやすくなり、ゲリラ豪雨や台風が起こりやすくなります。
大雨に対する地域の許容量は、ここ山梨では凡そ一時間の降水量30㎜で設定されているそうです。
50㎜を越えてくると危ない。そういう一時的な雨が、今後増えてくる可能性があります。
ところで、今年は去年よりも暑い気がします。
だから、年を追うごとに気温は上昇し続けているのだろうと。
だから水害の危険性も増加し続けているのだろうと思っていたのですが、
どうやらそういうわけでもないそうです。
地球にはそもそも、変化を平衡に保つ力があると。
だから毎年一定の割合で気温が上昇し続けるということは無いらしく、
温暖化が進んでも、地球はある程度「粘る」そうです。
その粘りを実現しているのが、海水。
大量の海水が、温暖化を干渉しているそうです。
そして今はまだ、そこにキャパがあるようですが、
当然その力にも限界はあります。
その粘りを超えると、一気に変化が起こります。
すなわち温暖化は徐々に起こるのではなく、
ある時一気に変化することを繰り返しながら推移していくそうです。
実は10年前に一度、その急激な変化を起こしているようで、
つまり10年前以降とそれ以前とでは、地球の環境は大きく変わってしまいました。
そして10年前に戻ることは、おそらく難しいでしょうと。
地球に平衡を保つ力や自浄作用があるといっても、
おそらく人類がこのままでいるうちは、無理なのだろうと私は感じました。
・
10年前の変化を経て、
今現在は地球が保とうとしている平衡状態の中にあります。
しかし次のキャパを越える時、変化の時期は必ずやってきます。
専門家により意見が分かれているそうですが、
早ければ2025年、つまり来年には次の段階が来る、と言っている専門家もいるようです。
もしかしたらそう遠くない未来に、私たちはまた一歩、生活を変化させなければいけない状況に追い込まれるかも知れません。
ただしこれ、お気付きでしょうか。
私たちの体と、全く一緒です。
想像してみてください。自分が年を経て、病にかかっていく時のことを。
ある時から急に、今まで普通に出来ていたことが出来なくなる。
そういう時が、急に来る。病とは得てして、そういう形で発症します。
人間にはもともと、自分自身の体を健康に保とうとする力が働いています。
その力は強力です。負担のかかることをしたところで、この平衡を保とうとする力がそれを帳消しにしてくれます。
しかし、だからといっていつまでもその負担に晒され続けたら、身は持ちません。
その自浄作用を超えた段階で、一気に病へと陥ります。
人も地球もまったく同じ形で、病へと向かっていきます。
今は良いだろう、何も症状が無いから問題はない、
そういう過信や甘えが、病を作っていきます。
厳しめに言えば、多くの病はそういうものであり、今地球に起こっている状況も、そういう人類の過信や甘えが原因になっています。
つまり、地球も人も同じ。
それが東洋医学の思想です。
思想であると同時に、重要なことは、
それが明確な形で現実になってきているということです。
・
10年前に起こった環境変化。
そこから地球が前の状態に戻ることは難しい。
であるならば今できることは、地球の病状をこれ以上悪化させないという努力。
ただしそれも、難しいのかもしれません。
患者さまが病から解放されるとき、
患者さまは驚くほどの努力と覚悟とを、私に見せてくれます。
欲望に負けない、信念を持った摂生。
病を治すとは、そういうことです。
ただしそれを、人類が全員同じように出来るのかと問われれば。。。
どうでしょうか。
難しいのかもしれません。
・
・
・