怖いな夏バテ・いやだな湿気

2021年07月10日

漢方坂本コラム

7月に入って、やっと梅雨らしい梅雨がきました。

そして今日は晴れました。思った通り、湿気を多く含んだ、重い空気に包まれました。

朝からジトっと暑い。そうそう、甲府の夏は、毎年こんなんでした。

盆地特有の暑さ、まるでサウナのような蒸し暑さ。

いよいよこの時期だなぁと思いつつ、やはり気がかりなのは、今後増えるであろう「夏バテ」の患者さまです。

当薬局におかかりになっている患者さまの中でも、

毎年、必ず数名は「夏バテ」の症状が出てしまいます。

これは多分、甲府のせいもあるかと。つまり盆地。

高い山に囲まれた器の中に湿気が充満する。

かつ強い日照りでその湿気がどんどん蒸されていく。

重く息苦しい空気は、まさに夏バテを作り出すうってつけの環境です。

甲府で臨床を始めて以来、たくさんの夏バテ患者さんをみてきました。

おかげで夏バテ治療が、年々板についてきた気がします。

これは夏バテが起こりそうだなと、夏バテを起こしやすい患者さまが分かるようになってきました。

見てすぐわかるというわけではありませんが、お話を聞いていると、ははぁんと、感じる部分があるのです。

そしてそれが分かるのは、だいたいが今時期の体調をお聞きしている時です。

夏バテの大本おおもとの原因、体調不良の根っこの部分が、今の時期に作られてくるからです。

梅雨と夏とには、切っても切れない因果関係があります。

だから今時期からの養生が、とても大切なのです。

下のリンクは昨年書いたコラムです。

どうすると夏バテが起こるのかが書いてあります。

今一度お目通しいただきたく、載せたいと思います。

◇養生の実際・夏バテ対策編1 ~はじめに~
◇養生の実際・夏バテ対策編2 ~なぜ夏にバテるのか?胃腸の温存と水分摂取~
◇養生の実際・夏バテ対策編3 ~夏バテは胃腸に始まり胃腸に帰結する~
◇養生の実際・夏バテ対策編4 ~寝ることの意味・睡眠と夏バテ~

おっと!困ったぞと感じるのは、現在治療中の患者さまが「夏バテ」を起こしてしまった時です。

本来治したい症状をひとまず置いておいて、夏バテの対応を優先しなければなりません。

寄り道が必要になる感じです。治療は道のりですから、少々遠回りをしなければなりません。

だからこそ、養生で予防ができれば、それに越したことはないわけです。

夏に向けて、何が大切で、何を注意した方が良いのか。

夏本番を迎える前の今から是非、ご養生にお努めくださいませ。



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※コラムの内容は著者の経験や多くの先生方から知り得た知識を基にしております。医学として高いエビデンスが保証されているわけではございませんので、あくまで一つの見解としてお役立てください。

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