漢方治療の心得 1

治療という真剣勝負の中で、

これがあると失敗する、というものがある。

先入観。

患者さまと問診をしている中で、

あ、この方にはこの処方が効きそうだと、途中から感じられることがある。

それは確かに正解のこともあるのだけれど、

途中から生まれたその先入観に引っ張られることで、治療が混乱していくることもまたある。

それしか見えなくなる。

この状態が最もこわい。

先入観に引っ張られ、なかなか効き目を感じてもらえない、

あれおかしいな、効いてこないな、この処方で良くなるはずなのにな、

そう感じた時は、必ず何らかの先入観によって患者さまが見えていないと言って良い。

自分が感じていたことに背を向けて、もう一度フラットに患者さまを観る。

自分の考えに自信を持ちつつも、いつでもそれを否定する用意をしておくこと。

この感覚が治療にはとても大切だと思う。




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