漢方治療の心得 6

By 2019年11月28日 コラム

シンプルに考える、ということ。

臨床において実際に効果を発揮するために、非常に大切なことだと感じています。

「ここがこうだから、この処方を使えば治るよね」

これくらいシンプルに考えた時が一番うまくいきます。

五行(ごぎょう)だの五臓(ごぞう)だのと、理屈をこねくり回せば回すほど、見えなくなります。

すなわち効かなくなる。だから私は患者さまの前でいろいろ考え始めたら「まずいな」と思うようにしています。

効くときの思考はいたってシンプルです。

正解に向かって、一本の線が自然と引ける感じです。

そして、そうできた時に頭にあった理論が本物です。

八綱だの五臓だのは、そのあと再現性を求める時に後付けすれば良いのです。

シンプルに考えられた時、その思考に感じる印象は「美しさ」です。

そしてその思考から導き出された処方もまた「美しい」と感じます。

であるならば、この「美しさ」を追いかけるべきです。

美しく考えられているか、美しい処方を作れているか、この感覚を追いかけるようになると臨床の成績が安定し始めます。

私は「美しさ」と表現しましたが、先生によってはまた他の表現をされるかも知れません。

ただし、シンプルだということは共通だと思います。

漢方の知識を詰め込んだあとは、座学の段階でなるべくそれをシンプルまとめておくと良いです。

一行で云う。一言で云う。そういう練習をしておくと良いです。




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