漢方治療の心得 13

漢方の上達。

どうすれば上達できるのか。どうすれば腕を上げることができるのか。

五里霧中で突き進んでいた時期を経た今、

落ち着いて考えてみると、見えてくるものがある。ような気がする。

上達とは何か?

何をもって腕が上がったと感じるのか?

それを私なりに具体的に言うならば、

「共感」の一言に付きます。

成長のために非常に重要な要素だと思います。「共感」。

自分の言っていることが伝わる、という意味ではなく、

相手の言っていることが分かる、という共感です。

勉強している中で、そして患者さまを観させて頂いている中で、

「あ、この状態って昔先生がおっしゃっていたことじゃないか!?」とか、

「あ、患者さまがおっしゃっていることってこういう事なんだ!!」とか、

そいういう「共感」を得ることが出来たときに、

臨床の能力はグッと上がります。少なくとも私の場合はそうです。

そして「共感」を得る対象は、

患者さまであり、師匠であり、今まで出会った先生方であり、本を遺した歴代の漢方家であったりする。

たくさんの方々と共感すること自体が、すなわち成長になる。これは真実だと思う。

ただし「共感」するためには、必ず時間がかかる。

何か大切なことを言われたとしても、読んだとしても、はじめは必ずスルーしてしまいます。

ただそれでも良いと思うことが大切です。

重要なのは、印象として覚えておくことです。

自分の経験が増え、生きた知識が身についていくうちに、

共感は加速度的に増えていきます。

そしてどんどん驚きと感動とが、増えてくる。

そうなったらもう、楽しくて仕方なくなります。

漢方の先生方は、

漢方を語る時、とても楽しそうにしてるでしょう?

あれは何故なのか。

今までたくさん「共感」し、今までたくさん「感動」してきたからです。