自然と恐怖と

自然から学ぶべきものは、

美しさや優しさではなく先ず「恐怖」。

というのが私が昔から持っている持論で、

そのことについて確たる哲学は特にありません。

ただそれこそ自然に備わる自分のクセのようなもので、

海を見ても山を見ても、先ず「恐怖」が先んじて自分の感覚に飛び込んできます。

ここ甲府は周囲をぐるりと山に囲まれています。

遠くから見る山並は特に大したことは無い。

山の恐怖は直視、つまり山の中に入って特に夜を経験すれば自ずと感じることができます。

免疫の薄い海となれば、それこそ怖い。

周囲を飲み込むという表現が私とっては的確で、海の持つ流動性とそこに居座る当然さのようなものがはっきりと自分の小ささを自覚させます。

夜見に行った新潟の日本海は怖かったなぁ。

轟轟と深い闇がうねるあの様子は今でも脳裏に焼き付いています。

ところで最近、ちっぽけな人間がこの巨大な自然を壊し始めているらしい。

だとしても「恐怖」は消えません。

「新たな恐怖」が生まれているだけ。人間はいつになってもちっぽけです。