いよいよ年明けまで、残りあとわずか。
当薬局も毎年恒例、師走の忙しさを迎えております。
迫りくる令和五年を、肌身で感じている今日この頃。
ただし迫ってきているのは、どうやら新年だけではない、というのも肌身で感じています。
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12月に入ってから、
自律神経を大きく乱す方が、続々と増えてきています。
数週間で終わるかなと思っていましたが、
下旬になった今も、未だに皆さまの体調の乱れが止まりません。
寒波。
重く、濃い、湿気を帯びた、冷たい空気。
北方で雪を急激に発生させる、強く湿った低気圧が迫ってきています。
たとえお住まいの場所が離れていたとしても、要注意です。
深い雪を降らせる低気圧というのは強力です。遠くで雪が降っていれば、その影響は日本列島に及んで、全国的に強い気圧の波が襲ってきます。
空に比べれば、ちっぽけな存在である人間。
大陸を覆う低気圧は、その発生だけで必ず人に影響を与えます。
特に冬に来る雪雲には、独特の気配があります。
人体に与える影響もまた、重く、深いという印象があります。
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冬の低気圧。
特に湿った重たい空気というものは、
主に精神面に深い影響を与えます。
この12月に入って、気持ちの不安定さを訴えられる方が非常に多い。
漠然とした不安感や、居ても立っても居られないという焦り、
気分の落ち込みや、やる気の無さ、どうしようどしようという迷いを強く生じてしまいます。
当薬局にて自律神経の乱れを治療中の患者さまであれば、
これらの症状が最近強くなっていることを、自覚されている方も多いと思います。
また同時に、眠れない・寝つきが悪いとおっしゃれている方もいます。
日常の眠りをかき乱しやすい。これも、今時期の低気圧の特徴です。
また、動悸や息苦しさ、そして喘息や咳・痰の悪化。
パニック障害や非結核性抗酸菌症にて治療中の方々に、症状の悪化が見て取れます。
重い空気と低気圧は、肺を重くさせます。
どうしても日常的に空気を吸わざるを得ない肺だからこそ、大気の影響は確実に肺を乱す原因になるのです。
さらに、重い空気は肺を重くさせるだけではなく、
腹痛や便秘・下痢、吐き気をもよおさせます。
胃腸に対しても、今時期の空気特有の重さは負担をかけます。
過敏性腸症候群や、機能性ディスペプシアなど、
自律神経が強く関わる病では、特にその傾向が見て取れます。
そして、さらに今時期、強く悪化してしまう病があります。
酒さ・酒さ様皮膚炎やホットフラッシュです。
強い顔のほてり。火がついたように熱い・痛いと言われる方もいます。
急激に冷え込むことで起こる、身体の反射的な血流変化。
今まで落ち着いていた顔が強くほてるのは、明らかに急激な気温の低下と重い低気圧とに起因しています。
さらにほてりは同時に気持ちにも影響を与えます。
イラ立ちや不安感・焦燥感など、落ち着いていられないような気持ちの焦りを生じるのもまた特徴です。
そしてまだあります。身体の疼痛症状です。
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、坐骨神経痛を患われている方では非常に悪化しやすい季節です。
単純に急激な冷え込みと低気圧は血流を悪くさせます。
夕方から夜間、朝の起きぬけなど、急に寒くなる時に強い痛みを発生させやすくなります。
精神面、
眠り、
呼吸・心肺機能、
胃腸、
顔のほてりやホットフラッシュ、身体の疼痛症状に至るまで。
多岐に渡って体調を崩されている方々が増えています。
例年に比べて、冬の天候の乱れが早い気がするのは、私だけではないと思います。
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最近、全国の患者さまが、同時多発的にこれらの症状を悪化させていることから考えると、
明らかに天候による影響が凄まじい。ちょうど、遠くで雪雲が発生し始めたころからです。
ある患者さまがおっしゃっていました。
毎年どんどん天候が不安定になってきていると。
私もそう思います。急激に変わり過ぎる、というのが私の印象です。
しかし変わるからこそ、必ずこの低気圧はまた高気圧に変わります。
毎年元旦は天高く、空が澄み渡ります。
そうなれば、これらの症状も落ち着いてくる。食事や運動など、お伝えしている養生を続けていただければ大丈夫です。
矢のように過ぎ去る師走ではありますが、
元旦がこんなにも待ち遠しいのは、久しぶりかもしれない。
例年12月はもう少し落ち着いているんだけどな。
今年最後の波。荒ぶる年末が終わるまで、もう少しの辛抱です。
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