連休明けと五月病

2022年05月06日

漢方坂本コラム

心地よい天気が続いたゴールデンウィーク。

皆さまいかがお過ごしでしたか。

私はゆっくりさせていただきました。本日から営業再開となりますが、頭をシャキッと切り替えて家業に励んでおります。

今春は強烈な寒の戻りとまるで梅雨のような低気圧と、自律神経の乱れを誘発させる刺激が目白押しでした。

しかしゴールデンウィークに入って暖かい気候が続いてくれた。心なしか、人通りも多かった気がします。

この気候がこのまま続いてくれるといいなぁ、と。ですがそうも言っていられないようで、今後は雨が定期的にやってくるみたいです。

「五月病」とは良く言いいますが、

正式な病名ではないものの、五月は確かに心身の乱れが起きやすい季節だと感じます。

ゴールデンウィークの休み明け、仕事や学校に通う日常生活に戻ったら、

なんとなく体調が優れない。体も気持ちも重だるくなり、やる気が起きなくなったり、眠れなくなったりする方がチラホラと出てきます。

私の感覚では、この体調不良も天候のあおりによって起こる側面が強いのではないかと思っています。

というのも、5月5日のこどもの日は「立夏」。毎年の如く、いよいよ夏だなと思わせるような暑さを感じる日です。

急激な暑さは少なからず体に負担をかけます。気温によって変化する血流が、一時的に乱れるからです。

そして血流は自律神経によって調節されているため、血流が乱れると自律神経も同時に乱れてきます。

そうやって体と心とが一緒に崩れてくるわけです。私の経験では、いわゆる五月病では心だけ乱れている人はあまりいません。体の症状も同時に介在してくることがほとんどで、そう考えるとやはり心だけの問題ではないように、私は思います。

「うつ症状」や「抑うつ状態」というと、あたかもストレスとか、精神的な問題と捉えられがちですが、

こと五月病においては、心だけの問題では正直解決しにくいのではないかなと思っています。

夏に向けて体の機能が大きく変化する時期。そういう体の変化を無視して、心だけで論じるのは無理があるような気がします。

新入社員さんなど、新しく慣れない環境だから起こりやすいとか、そういうことだけではないと思うのです。

ストレスもあるでしょうし、慣れない環境も確かに辛いと思います。だからこそ、今時期は自分の体にちゃんと向き合うこと。運動不足や睡眠不足、そして暴飲暴食、この3点を見直すことだけでも、随分とスカッと晴れやかになるものです。心も体も、同時にです。

ここからは少々私の話。失敗談なのですが、近々の話でまさに今回のゴールデンウィークの話です。

いつも皆さんに食事を気をつけてください!とか、睡眠は大切ですよ!とか散々に言いふらしておいて本当にごめんなさい。私、今回のゴールデンウィーク、外食が続いて食事が乱れ、かつ寝不足も少々あります。いや、本当にお恥ずかしい限りです。

そうなるとですね、私、決まって体がだるく、重くなります。あまり胃も強い方ではないのでしょうね。胃とか脇腹あたりがドンと張って重くなる。そして同時に必ず起こってくる体の変化があります。

足です。スネ。スネが重く、だるくなるのです。食事が乱れるときは決まって外食が続く時なので、そうすると良く歩きます。そして一番最初にスネが重くなるのです。

いわゆる「足三里あしさんり」と呼ばれるツボの辺りです。ここがズドーンと重くなります。このツボ、胃腸の疲れと相関しているツボです。だから重くなるのですね。

そこで、この辺りを揉んだり灸をしたりして、一時しのぎをします。これが結構良く効きます。やっているそばからすぐに胃がすっと楽になることもあります。とても良いツボなので、ぜひ調べてみてください。

漢方を飲むこともあるのですが、初期であれば足三里のツボ刺激で十分です。それと摂生。食事と睡眠ですね。これをしっかりと気をつければちゃんと回復します。

膝の斜め下辺りにあるツボで、これを皆さんに紹介したいのと、あと先生は食事を気をつけているんですか?と患者さまに聞かれることが多く「はい!気をつけています!」と答えてはいるものの完璧ではないのですごめんさないという白状をしたく、、、最後は蛇足でしたが自分の不摂生をお伝えしてみた所です。

ここから7月まで祝日がないですね。ちゃんとリセットしつつ、一緒に頑張りましょう。



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