9月。
湿気と暑さとを残すこの時期に、
いよいよ台風の季節がやってきました。
急激に変わる気圧。
大きく波打つ大気。
おそらく今年も複数回、断続的にやってくるであろう台風。
覚悟しましょう。自律神経が極端に乱れる時期の到来です。
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そわそわして落ち着かなくなる。
不安になる。小さなことでも神経質になり、心配になる。
どうしよう、どうしよう。居ても立っても居られない。
こういう自律神経症状を訴えるかたが、必ず増えてきます。
今までの私の経験から言えば、遠くで台風が発生した時点で増えてきます。
台風はまだ遠くにある。それでも影響は出ます。
それが台風の特徴です。台風とはそれほど強力なエネルギーの塊です。
台風発生時は体調が乱れても、その原因が台風だと認識できる人はあまりいないと思います。
しかし徐々に台風が近づいてくると、どんどん症状が強くなります。
そしてやっと台風による影響だと気が付き始めます。
もしくは、すでに不安感や焦燥感が激しくなっているかたは、
状況を正しく判断できず、台風による影響だと気が付かない人もいます。
これらの症状は、台風が過ぎ去ってくれると嘘のようにスッと消えることが多いものです。
そのまま乱れを継続させてしまう人もいますが、基本的には少ないと思います。
だから安心してください。台風による悪化には必ず終わりがある、またもとに戻ります。
しかし今の時期はちょっと怖い。
なぜならば、台風がまた来るからです。
断続的に、何度も台風が発生する9月。
そのたびに、自律神経が乱れて症状が悪化します。
特に大きい台風がゆっくりとやってくる時に、体調を乱す方が多い印象です。
今回のサンサン(10号)はそういう台風です。これから先、油断のできない時期がまだまだ続きます。
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自律神経の乱れが改善してく時、
必ずといって良いほど、症状は波を打ちます。
一度良くなったとしても、また必ず乱れて悪化するタイミングが来る。
そもそも自律神経とは、常に変化し続けるものです。
さまざな刺激により自律神経は変化し続けています。
外的には気圧・気温・湿度などの外気、精神的なストレス、
内的には睡眠や運動や食事、女性であれば月経の影響を受けて変化します。
したがってもし治療により安定してきたとしても、強い刺激が起こればまた必ず乱れます。
しかし、その乱れが終息しやすくなる、強く乱れなくなる、乱れにくくなるという変化を起こしながら、自律神経失調は治っていきます。
つまり自律神経失調症は、症状を消す治療ではなく、症状を安定させる治療になるのです。
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波を打つという宿命を持つ治療になりますので、
自律神経失調には、ある種の我慢と根気とが必要になります。
良くなった後にくる悪化の波。その都度気持ちは乱れ、不安感がまた顔を出す。
そして不安感との勝負になる。
不安と焦りと心配、しかしそこでそれらを我慢しながら養生と治療とを続けていると、
またスッと落ち着く時がやってきます。
空がぱっと晴れるように、波が落ち着く時が来る。
9月の台風シーズン。
これから自律神経が非常に乱れやすい時期が到来します。
しかし、逆に言えば必ず晴れる時がやってくる。
空気が変わる瞬間がやってきます。
その瞬間を感じられるシーズンだと考えれば、
我慢して、しのぎ甲斐のあるシーズンだとも、言えなくもありません。
空気が日に日に変わっていく、
個人的には、嫌いなシーズンではないのです。
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