病名別コラム

◆漢方治療概略:「冷え性」・後編

前編では「漢方薬で冷え性はどこまで治るのか」「冷え性を治す・漢方薬の選び方」について解説しました。本編では、「苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)」「人参湯(にんじんとう)」「八味地黄丸(はちみじおうがん)」の効用と、「冷えない体になるための養生」について解説します。

◆漢方治療概略:「冷え性」・前編

今回は、冷え性に効果的な漢方薬をご紹介しながら、どこまで治るのかという点も含めて解説していこうと思います。冷え症治療において有名な処方としては、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「温経湯(うんけいとう)」「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」が挙げられます。

漢方治療の経験談「疲労倦怠感治療」を通して

漢方治療において最もご相談の多い症状は、おそらく「疲れ」。いわゆる「疲労倦怠感」だと思います。もしそれが主訴ではなかったとしても、疲れていますか?と聞けば多くの方がイエスと言います。そして漢方薬を服用すると、主訴と同時に疲労も不思議と取れてくるものです。

◆漢方治療概略:「便秘」・後編

後編では、さらに他のタイプの便秘について解説していきたいと思います。便が軟らかいのにスッキリ出ない便秘では「平胃散」、便秘と同時に胃の不快感もある場合には「半夏瀉心湯」「六君子湯」「柴胡桂枝湯」「大柴胡湯」、それほど不快感はないが便意が遠い場合には「補中益気湯」「十全大補湯」などを用いるのが良いでしょう。

◆漢方治療概略:「便秘」・前編

ここでは基礎疾患や既往歴がなく、日常的に便秘しやすい方へ向けての「お試しの薬」をご紹介していきます。便が硬くてスッキリでない便秘には「大黄甘草湯」や「麻子仁丸」、「防風通聖散」「小建中湯」などが、下剤を使うと腹痛がおきてしまう便秘では「桂枝加芍薬湯」「柴胡桂枝湯」「加味逍遙散」などが選択肢として挙げられます。

□慢性上咽頭炎 ~Bスポット治療と漢方薬・その違いと併用の意義~

のどに痰が絡む、のどの奥が痛い、のどの奥に詰まりを感じる、など、「のどの奥に何か異常がある」という感覚。これらの症状はその原因が意外にも「のどの奥」ではなく、上咽頭と呼ばれる「鼻と口との通り道」にあるという場合があります。上咽頭部に慢性的な炎症を生じているケースです。これを慢性上咽頭炎と呼びます。

□酒さ・赤ら顔 ~酒さ・赤ら顔治療の実際:治り方とその経緯~

東洋医学的にみると「酒さ・酒さ様皮膚炎・赤ら顔」は大きく分けて2つの病態に分けることができます。一つは、皮膚に直接アプローチすることで改善へと向かう病態。そしてもう一つは、面部の皮膚に症状を起こしにくい体質へと導いていかなければならない病態です。

漢方治療の経験談「お子様の過敏性腸症候群治療」を通して

近年、過敏性腸症候群(IBS)治療のご相談が増えてきています。特にお子さまのご相談です。便秘や下痢などの排便異常はもちろんのこと、さまざまなお腹の不調のために通学が難しくなっているお子さまからしばしばご相談をお受けします。多くのケースで、病院では起立性調節障害(OD)が同時に疑われているようです。

◆漢方治療概略:「下痢」・後編

前篇では「冷えによる下痢」と、「水の飲みすぎによる下痢」とをご紹介いたしました。これらは良く起こる下痢の原因ではありますが、さらに他の原因でも下痢は良く起こります。後編では「食べ過ぎによる下痢」「胃腸の弱い方の下痢」において試すべき薬をご紹介していきます。

◆漢方治療概略:「下痢」・前編

お腹が調子悪くて困るということは、誰しもが一度は経験したことがあると思います。トイレが近くにないところで急に便意をもよおしたり、せっかくの旅行先で下痢が始まってしまったなど、日常的にありふれているからこそ困ることの多い症状です。そこで今回は、簡単に使えて、さらに良く効く下痢止めをご紹介していきたいと思います。