病名別コラム

漢方治療の経験談「自律神経失調症治療」を通して

自律神経失調症には漢方薬が良いとされています。これは、確かにそうだと感じます。不安感や動悸、めまいといった西洋医学では太刀打ちできない症状であっても、漢方薬をもって改善することが確かに可能です。そもそも漢方薬は自律神経を媒介として効果を発揮する薬なのです。

漢方治療の経験談「胃もたれ・胃痛治療」を通して

おそらく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を患われる患者さまは、ここ十数年でかなり減っていると思います。ピロリ菌の除菌という、非常に有効な治療が行われ始めたからです。ただし、胃痛や胃もたれなどの症状が昔に比べて減っているわけではありません。すべての胃症状がピロリ菌だけで解決できるわけではないということです。

□頭痛・片頭痛 〜なぜ低気圧で頭痛が起こるのか・天気と頭痛との関係〜

「天候に左右される頭痛」=「水毒」=「五苓散」という解釈。しばしば目にするこの解釈では、この手の頭痛を改善することは出来ません。これはおそらく漢方を専門とする多くの先生方が感じていることです。そこで今回は、天候に左右される頭痛というものを漢方家はどう解釈し、治療を行っているのかを解説していきたいと思います。

◆漢方治療概略:「月経痛・生理痛」

月経は女性が自身の健康を維持するための大切なメカニズムである一方、心身ともに負担を強いるものでもあります。特に月経時の腹痛(月経痛・生理痛)はその最たるものです。漢方薬は痛みを抑えるだけでなく、根本的に痛みを生じにくい状態へと導くことが可能です。

□アトピー性皮膚炎 2 ~漢方治療の現状と新しい試み~

アトピー性皮膚炎のような「漫然と継続し続ける炎症」に対して、ひとつの解決策が隣国・中国で提示されていました。中国清代において書かれた『温病条弁うんびょうじょうべん』。その中で提示されていた概念、「温病理論うんびょうりろん」です。

□アトピー性皮膚炎 1 ~どういう治療が行われてきたのか・漢方治療の変遷~

アトピー性皮膚炎はここ半世紀の間に急増してきた疾患です。古典から治療方法を導き出す漢方では、こういった新しい病に対しては未だ治療方法が一定していないというのが現実です。しかしだからこそ新たな試みが続々と誕生しているという側面もあります。

漢方治療の経験談「パニック障害治療」を通して

パニック障害は精神療法的アプローチをもって心理的側面から改善を図ろうと思ってもなかなか上手くいきません。緊張や興奮が胸にきてしまう。そういうカラダの不調がまずあってこそこの病が起こる。そういう捉え方をすることが重要で、なぜ「胸にくるのか」を考えることが本当の意味での東洋医学的解釈だと私は思うのです。

◆漢方治療概略:「動悸」・後編

動悸治療の後編では桂枝・甘草剤(「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」「炙甘草湯(しゃかんぞうとう)」)等と半夏・茯苓剤(「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)「温胆湯(うんたんとう)」「六君子湯(りっくんしとう)」)を用いた漢方治療について解説しています。

◆漢方治療概略:「動悸」・前編

動悸治療の前編では黄連剤(「三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)」「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう))と柴胡剤(「加味逍遙散(かみしょうようさん)」「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」)を用いた漢方治療について解説しています。

漢方治療の経験談「痛風治療」を通して

漢方治療をお求めになる方は、痛風が慢性化している、つまり尿酸値のコントロールが上手くいっていないという方が多い。だからそんなに強い腫れや痛みは起きていない状態で来局されているように思われがちですが、それは違います。強い腫れと痛みをすでに起こしている急性期から亜急性期、そんな状態で来られる方がけっこう多いのです。