漢方坂本コラム

□五月病 ~効果的な漢方薬とその養生~

気温が急激に上昇すると、自律神経はその暑さに合わせて血流を緩やかにさせます。その反応が追い付かない方では、気温上昇に煽られて体が興奮状態へと陥ります。五月病を改善していくためには天候に左右されにくい自律神経を作り上げることが必要で、今回はそのために必要な養生と、良く使われる漢方薬とを解説していきたいと思います。

人と天候

現在、急激かつ強力な低気圧が近づいてきています。パニック障害にて治療中の方々や頭痛・片頭痛、メニエール病などの回転性めまいやフワフワとしためまい、耳鳴りや耳閉感を治療中の皆さまなどに、一時的に乱れが生じるはずです。しかし、急激な悪化が天候によるものである以上は、かならず天候の波と共に症状も落ち着いてきます。

連休明けと五月病

「五月病」とは良く言いいますが、正式な病名ではないものの、五月は確かに心身の乱れが起きやすい季節だと感じます。急激な暑さは少なからず体に負担をかけます。気温によって変化する血流が、一時的に乱れるからです。そして血流は自律神経によって調節されているため、血流が乱れると自律神経も同時に乱れてきます。

□潰瘍性大腸炎 ~青黛の運用と落とし穴~

潰瘍性大腸炎治療において有名な青黛(せいたい)。近年、潰瘍性大腸炎に特効があるとして、比較的頻繁に使われていた傾向があります。ただし私の経験上、この青黛を一律的に使う・・・ということについては、絶対に反対です。使うのであれば、東洋医学的な見立ての上で、十分に配慮された形で使うべきす。

医療の深さ

西洋医学という大きな器、そこから漏れてしまう人たちを支えられるように、漢方は、無くてならない医学であることに変わりはない。そういう思いで、私はこのコラムを書いています。漢方だけではありません。鍼灸や整体、ヨガやホメオパシーもある。さまざまな医学がある。それが、とても大切なことなのです。

私の顔・自然の顔

今回の天候の悪化は、急激な寒暖差と、急激な気圧差がダブルパンチで降りかかってきています。そのため乱れる症状も多岐にわたっています。頭痛や耳鳴り、痰や咳などの呼吸器、動悸や息苦しさなどの循環器、吐き気や胃痛などの消化器。さらに膀胱炎などの泌尿器、不安感やイライラといった精神症状、また全身倦怠感やほてり・酒さや不眠など。

漢方とアート 8 ~根拠の意味~

想像力は、現実に対する戦いにおける唯一の武器である。ルイス・キャロルが残したこの言葉は、おそらく真理を突く言葉の一つでしょう。医学であろうと文学であろうと、人が織りなしたものには必ず想像性が介入します。想像性を確かなものにするために、科学というエビデンスがあり、また経験というエビデンスがある。

■症例:腕の痛み・手指のこわばり

仕事にて日常的に手指を使うという女性から、治療のご相談を受けた。腕の痛みと、手指の強張こわばり。以前から漢方を試してみようと思い、当薬局に来局された。腕・手指の痺証には、頚椎などの骨に異常があるもの、そうではなく内臓に異常があるもの、そしてどちらにも属さず疲労の蓄積によるものと、さまざまな病態が考えられる。

漢方治療の経験談「更年期に伴う酒さ治療」を通して

東洋医学では閉経に対して独特の考え方があります。閉経に伴う体の機能の変化の波が急激であったり、順調に進んでいかない場合にいわゆる更年期障害が起こります。この波を穏やかにさせる・変化を順調に向かわせるという手法が漢方にはあり、その治療手法に乗せることで酒さも同時に改善してくる場合が多いのです。

【漢方処方解説】加味逍遙散・逍遥散(かみしょうようさん・しょうようさん)

月経前にイライラする、といえば加味逍遙散。そう想起するほど、本方はPMSに頻用されている有名処方です。ただし当然、PMSにおける全てのイライラにこの処方が効くわけではありません。逍遥散に牡丹皮(ぼたんぴ)、山梔子(さんしし)という身体の興奮や炎症症状を抑える清熱剤を加えたのが加味逍遙散です。
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