漢方坂本コラム

□寒冷蕁麻疹(かんれいじんましん)~どうして治るのか?漢方治療の実際・前編~

寒冷蕁麻疹では漢方治療を第一選択にするべきである、私見ではそういっても過言ではないほど漢方治療が効を奏します。即効性をもって改善することも多く、さらに抗ヒスタミン薬では難しい蕁麻疹の根治を目指すことが可能です。そのため寒冷蕁麻疹にお悩みの方には、専門的な漢方治療を受けて頂くことを強くお勧めいたします。

恩師

私が最初にこの業界に入ったと自覚したのは確か23歳ころ、北里研究所東洋医学総合研究所薬剤部長であられた金成俊先生から『傷寒論(りょうかんろん)』の講義を直々に受けるという貴重な経験を積ませて頂いた。先生から教えて頂いたのは理屈や理論ではなかった。それよりもっと大切なこと、『傷寒論』の美しさや読むことの楽しさだった。

記憶に残る映画はシーンで残る

今日は力を抜いて一本の映画のお話。 最初に言っておくと私は相当の映画オンチで最も好きな映画は「007」とか「デスペラード...

食事養生の大前提

病を改善していく時、食事の養生はかなり大切な要素になってきます。そんな中、多くの方が誤解されていることがあります。食事の養生は、体に良い食べ物を探すことではありません。何を食べたらダメ、というものを見つけること。それこそが食事の養生です。

□酒さ・赤ら顔 ~ほてり体質者と気をつけるべき生活の養生~

今回は、赤ら顔・酒さを起こしやすい体質をどのように改善していったら良いのか、その具体的な養生を説明していきたいと思います。血管の緊張度が弱く、もともと弛緩させやすい方が、それを助長させ、悪化させてしまう生活とは何か。これをやってしまうと悪化しますというポイントがあるので、その点を解説していきたいと思います。

具体的な印象

「なんか今日、先生だいじょうぶですか?」 恥ずかしながら、ふいに患者さまからそう尋ねられました。 全く問題なく元気いっぱ...

12月

12月。 いよいよ12月。もう12月。早いなぁ。目まぐるしいなぁ。 と、思いつつも着実に歩んでいる感があるのは、毎日更新...

□蕁麻疹(じんましん)~なぜ繰り返すのか?漢方から紐解くその理由~

蕁麻疹(じんましん)は皮膚疾患の中でも非常に強い痒みを伴う不快感の強い病です。皮膚面に明確な膨疹が勢いよく発生し、さらに掻くと広範囲に広がっていきますので心配になる方も多いかと思います。しかし一過性のものであればそれほど心配はいりません。問題になるのは、一度治ってもすぐに繰り返してしまう蕁麻疹です。

いつもそこに置いてある音楽

最近、仕事の行き帰りに「森ゆに」さんの曲を聞いている。 以前、建築家の友人が、「音楽がうらやましい。鳴り始めた瞬間に、空...

漢方治療の心得 7 〜処方に依りかかる〜

薬方は私たちにとって大切な道具です。ただし私たちの本当の力は「的確な想像力」です。そしてその力により生み出した東洋医学的解釈にあります。正しい解釈を導き、それに基づくならば、なにも患者さまを治すものは薬でなくたっていい。「薬だけで治そうとするのは半人前」先代との臍(ほぞ)を噛む思い出とともに、私が大切にしている言葉です。