秋に先手を打つ 秋の寒暖差にて悪化しやすい症状には、咽の痛み・風邪(上咽頭炎・副鼻腔炎)、腹痛・下痢・便秘、排尿障害・膀胱炎・間質性膀胱炎、顔のほてり・酒さ・酒さ様皮膚炎、自律神経失調が挙げられます。季節というものは、とても不思議です。その時々で、必ず増えてくる症状・病がある。人の体は、自然とともに変化しているのだと如実に感じます。 2023年10月19日
すでに知っていること 患者さまは、治療が進んでいくと、皆、口をそろえてこうおっしゃいます。何で悪化するのかが分かりやすくなってきた、と。例えば睡眠不足であったり、例えば食事の不摂生であったり。天候であったり、月経であったり、悪化のきっかけを自覚できるようになる。知識ではなく、実感として理解できる。この気付きこそが、病が治るということです。 2023年09月30日
漢方治療の経験談「気管支喘息治療」を通して 喘息治療には永い歴史があります。漢方の聖典『傷寒論(しょうかんろん)』や『金匱要略(きんきようりゃく)』において、既に喘息治療は記載されています。喘息は、漢方によって改善しやすい病だと言えます。喘息における漢方治療の要綱を述べると、漢方では「本治(ほんち)」と「標治(ひょうち)」とを分けることが基本です。 2023年09月14日
口癖 漢方治療には、残念ながら、決められた「答え」というものが用意されていません。どうしてもその都度都度で、解答の導き方を考えなければなりません。凡そのフォーマットがあることは確かですが、教科書通りには決していきません。だから漢方治療は、一つ一つ、たくさんの問題を解決し続けなければ、成功へと到達することができません。 2023年09月07日
現代に生きている私たち 神秘的というイメージ、不思議というイメージ、少なからず東洋医学にはそういう印象がある一方で、今でも残っているものに関しては、どこかで薬として認められている印象もあります。今私たちが目にしているのは、淘汰という何重ものフィルターによって、濾過されてきた薬たちです。 2023年08月29日
漢方治療の経験談「アトピー性皮膚炎治療」を通して アトピー性皮膚炎は、他の皮膚病と比べてもある程度わかりやすい臨床像を形成します。赤くガサガサとした皮膚面、時に象の皮膚のように厚く肥厚することもある。程度の強弱や範囲の違いこそあれ、一目にアトピー性皮膚炎と分かるケースも少なくありません。ただ、だからといって処方がすぐに決まるわけではありません。 2023年08月21日
注意・夏場の台風 おそらく今後台風が近づいてくるにつれて、影響はメンタルだけでなく、体のほうにも及んでくすはずです。今はまだ肩こりやだるさ、ちょっとした立ちくらみや胃の不快感程度で済んでいるものの、ここから先より大きな波により、めまいや強い倦怠感、耳鳴りや頭痛、吐き気や腹痛・下痢などを引き起こしてくるでしょう。 2023年08月03日
臍下にグッと 天候は、人体に、病に、強い影響を与えます。天候によって症状が乱れるという感覚は、治療の始めでは感じにくいものです。始めは常に調子が悪いからです。しかし、調子の良い日が出てくると、今度は何によって体調を崩すのかが分かりやすくなってきます。治療によって良くなるごとに、天候の影響が分かりやすくなってくるのです。 2023年07月06日
漢方治療の経験談「月経前症候群(PMS)治療」を通して 月経前症候群(PMS)は、漢方治療をお求めになる方の多い疾患です。そして当薬局にご相談に来られる方の多くは、生活に支障が出るほどの強い症状を起こされている方々です。ただしこの病は、そこまで強い症状がなくとも治療をお勧めしたいと感じます。PMSでは、良くなってみて初めて気が付く、「生活の楽さ」というものがあるからです。 2023年06月08日
体調悪化の大波 頭痛にめまい、動悸や息苦しさ、ほてりや皮膚症状、身体のだるさに至るまで、天候の不安定さは、さまざまな症状を急激に悪化させます。そこに「気持ちの乱れ」を強く介在させるという今の状況。今回の乱れは、単に五月病と片付けてしまうことができない、もっと強力なものに感じます。 2023年05月27日