漢方治療日記

私の顔・自然の顔

今回の天候の悪化は、急激な寒暖差と、急激な気圧差がダブルパンチで降りかかってきています。そのため乱れる症状も多岐にわたっています。頭痛や耳鳴り、痰や咳などの呼吸器、動悸や息苦しさなどの循環器、吐き気や胃痛などの消化器。さらに膀胱炎などの泌尿器、不安感やイライラといった精神症状、また全身倦怠感やほてり・酒さや不眠など。

漢方治療の経験談「更年期に伴う酒さ治療」を通して

東洋医学では閉経に対して独特の考え方があります。閉経に伴う体の機能の変化の波が急激であったり、順調に進んでいかない場合にいわゆる更年期障害が起こります。この波を穏やかにさせる・変化を順調に向かわせるという手法が漢方にはあり、その治療手法に乗せることで酒さも同時に改善してくる場合が多いのです。

漢方治療の経験談「小児の便秘治療」を通して

子供の便秘は容易に習慣化しやすく、かつ腸内環境を大きく乱すことで全身症状をどんどん悪化させてしまいます。例えばアトピー性皮膚炎や鼻炎・中耳炎・副鼻腔炎といった炎症を起こしやすい体を作ってしまうこともあります。元気なお身体を作り出すためには、こと子供においては消化管活動をどれだけ良くできるかが勝負になるのです。

漢方治療の経験談「膵炎治療」を通して

いくら漢方薬が効くといっても、こと膵炎においては、ご自身の判断で漢方薬を選択することは絶対にやめていおいた方が良いです。膵炎治療は、かなり独特です。膵炎にこれが効くという処方があるわけではなく、膵臓のみならず消化管全体、ひいては心肺機能にまで及んだ状況把握が薬方選択のキモになります。

ほてりに注意!春に悪化しやすい酒さとその養生

酒さの根本的な原因は、体の芯に巣食う「冷え(血流障害)」であることが多いのです。そのため、体をちゃんと温めることは必要だと思います。しかしお風呂であたたまると、顔まで真っ赤になってしまうという現実があります。そこでお勧めしたいのが、半身浴です。温めるなら、お腹から下。とにかく足先と下半身とをちゃんと温めることです。

漢方治療の経験談「無月経治療」を通して

無月経にもいろいろあります。18歳以上になっても月経が始まらない原発性無月経と、今まで来ていた月経が来なくなってしまった続発性無月経、そして背景に何らかの病が関与しているものもあります。漢方治療においては無月経は子宮部の血液の流れがストップしている状態と考える。そして、それを如何に通すのかを考えます。

漢方治療の経験談「産後の不調」を通して

妊娠・出産は、女性の体に必ず変化を及ぼします。さまざまな難病や更年期障害、皮膚病やパニック障害、自律神経失調症や慢性疲労性症候群など、多くの病の素因を形成する可能性がある、妊娠・出産。できれば産後、もし自覚症状がなかったとしても、漢方薬を利用してみることを、ぜひともご検討ください。

漢方治療の経験談「疲労倦怠感治療」を通して

漢方治療において最もご相談の多い症状は、おそらく「疲れ」。いわゆる「疲労倦怠感」だと思います。もしそれが主訴ではなかったとしても、疲れていますか?と聞けば多くの方がイエスと言います。そして漢方薬を服用すると、主訴と同時に疲労も不思議と取れてくるものです。

大塚敬節先生の愛

大塚敬節(おおつかけいせつ)先生。現在の漢方流布の礎(いしずえ)は、先生によって築かれたといっても過言ではありません。当時医療として未成熟だった漢方治療において、その基礎的理論を示さたことも功績の一つと言えるでしょう。「方証相対(ほうしょうそうたい)」と呼ばれる基礎概念。患者さまには各々適応する処方(方)があり、それを体質や症状(証)から判断するという概念です。

「漢方と精神症状」

自律神経失調症やパニック障害など、精神的な不調を治療する経験を重ねていく中で、少しお話しておいた方が良いかなと思う部分があります。様々な媒体で「漢方は心の症状にも対応できる」と声高々に謳われています。だからこそ、実際のことを、ここでお話したいと思うのです。