養生と薬 症状や病の軽重に関わらず、漢方薬にはそれを必要とするタイミングみたいなものがあって、例えばそれは、養生より先に薬が必要になる場合もある。しかし、養生と同時、もしくは養生の方が先ということもたくさんあるのです。漢方薬を服用することだけが漢方治療ではないと、私は思います。 2020年11月28日
今欲しいもの 東洋医学の聖典『黄帝内経(こうていだいけい)』では、天候が人に及ぼす影響を滾々(こんこん)と述べている箇所がある。雨の日に頭痛がする、台風が来ると目眩(めまい)がする。こういった当たり前の実感にこそ、紛れもない事実がある。今後も続くであろう気候の波に先手を打つカギも、きっと実感にある。とにかく今は、実感が欲しい。 2020年10月19日
脳の働き・体の声 東洋医学はその歴史上あまり「脳」を論じてきませんでした。医学としての致命的欠陥であると解釈されがちですが、同時にそこにこそ東洋医学の思想が垣間見れると思っています。すなわち脳は体の指令を仲介する器に過ぎないということ。脳から積極的に指令を送っているわけではないということです。 2020年10月16日
夏真っ盛り。今まさに気をつけるべき養生。 夏真っ盛り。体調が悪くなってしまう前に、早急にお伝えしたいことがあります。「水分でお腹いっぱいにしちゃダメです」「夏風邪の多くはクーラーかけっぱなしで寝た後の咽痛から始まります」「寝ている時にスネを冷やさないでください」このコラムでは、これらのことについてお話します。 2020年08月19日
今年の夏は 夏場の体調不良には、清暑益気湯(せいしょえっきとう)や生脈散(しょうみゃくさん)という薬がとても有名なのですが、これらだけではとてもまかない切れません。もっと本質的というか、身体の水が貯留(偏在)から枯渇という流れの中で、つまり「飲病」として薬方を選ぶ必要があります。 2020年08月11日
最近体調を崩されている方々へ 最近起こりやすくなっている体調不良ですが、おそらく多くが一時的なもので済むと思います。せっかく良くなっているのにと不安に思われている方も、然るべき対応を行えば、必ず落ち着いてきますのでご安心ください。体調が不安定になる理由は「天候」です。天候の急激な変化、これが自律神経を強力に乱しているためです。 2020年06月18日
体の均衡 治療をしていて思うこと。ちょっと感覚的な話になってしまうのですが、人を診るということは、自分を見ないということによって初めて成り立つ、最近そのことがだんだんと分かるようになってきました。人を診るためには、そういう自分を手放す感覚が、どうしても必要になってくるのではないかなと。 2020年06月15日