養生の回覧板

養生と薬

症状や病の軽重に関わらず、漢方薬にはそれを必要とするタイミングみたいなものがあって、例えばそれは、養生より先に薬が必要になる場合もある。しかし、養生と同時、もしくは養生の方が先ということもたくさんあるのです。漢方薬を服用することだけが漢方治療ではないと、私は思います。

今欲しいもの

東洋医学の聖典『黄帝内経(こうていだいけい)』では、天候が人に及ぼす影響を滾々(こんこん)と述べている箇所がある。雨の日に頭痛がする、台風が来ると目眩(めまい)がする。こういった当たり前の実感にこそ、紛れもない事実がある。今後も続くであろう気候の波に先手を打つカギも、きっと実感にある。とにかく今は、実感が欲しい。

脳の働き・体の声

東洋医学はその歴史上あまり「脳」を論じてきませんでした。医学としての致命的欠陥であると解釈されがちですが、同時にそこにこそ東洋医学の思想が垣間見れると思っています。すなわち脳は体の指令を仲介する器に過ぎないということ。脳から積極的に指令を送っているわけではないということです。

高い空

昨日の甲府はとても清々しかった。 やっと来ましたね、秋。 血がすみずみまで通う感覚。 思いきり吸い込んだ空気がカラダの湿...

夏真っ盛り。今まさに気をつけるべき養生。

夏真っ盛り。体調が悪くなってしまう前に、早急にお伝えしたいことがあります。「水分でお腹いっぱいにしちゃダメです」「夏風邪の多くはクーラーかけっぱなしで寝た後の咽痛から始まります」「寝ている時にスネを冷やさないでください」このコラムでは、これらのことについてお話します。

今年の夏は

夏場の体調不良には、清暑益気湯(せいしょえっきとう)や生脈散(しょうみゃくさん)という薬がとても有名なのですが、これらだけではとてもまかない切れません。もっと本質的というか、身体の水が貯留(偏在)から枯渇という流れの中で、つまり「飲病」として薬方を選ぶ必要があります。

盆地、包囲されました。

昨日、はっきり分かりました。 ここ甲府は、完全に梅雨に包囲されました。 ご来局されている患者さまの体調が、それを教えてく...

7月

熱いのか寒いのか、 なんか全然分からないまま7月に突入しました。 今はまだそこまで熱くはない。 でもこのまとわりつく湿気...

最近体調を崩されている方々へ

最近起こりやすくなっている体調不良ですが、おそらく多くが一時的なもので済むと思います。せっかく良くなっているのにと不安に思われている方も、然るべき対応を行えば、必ず落ち着いてきますのでご安心ください。体調が不安定になる理由は「天候」です。天候の急激な変化、これが自律神経を強力に乱しているためです。

体の均衡

治療をしていて思うこと。ちょっと感覚的な話になってしまうのですが、人を診るということは、自分を見ないということによって初めて成り立つ、最近そのことがだんだんと分かるようになってきました。人を診るためには、そういう自分を手放す感覚が、どうしても必要になってくるのではないかなと。