漢方のメモ書き

《note》【傷寒論独話】~葛根湯?銀翹散?風邪を目の前にして弁別が上手くいかない理由~

漢方を(本格的に)勉強されている患者さまからご質問を頂きました。最初に咽の痛みが起こったので銀翹散を服用し、のちに寒気が出てきたの葛根湯を服用した。それでも症状は改善の気配なく、悪化の兆しさえ感じたとのこと。基礎は押さえた。勉強もしてきた。そして治療を試みたところ、なぜが上手くいかない。今回はそんな方へ向けた独話です。

《note》「声」を使う人の常備薬・麦門冬湯はこう使わなければ「声枯れ」には効かない

麦門冬湯。空咳に使う咳止めで、いわゆる咽に潤いを付ける名方です。しかしこの麦門冬湯、声枯れ(嗄声:させい)に使う際にはそのまま服用してもあまり効果が出ません。効果を発揮するためには使い方にちょっとした工夫が必要です。今回はそのことについて解説していきたいと思います。そして全部でそのコツは3つあります。

《note》【傷寒論独話】~寒証?熱証? そろそろやめたい安易な病理解釈~

私は凡そ、漢方や中医学でいう所の基礎的病理概念、例えば「寒証」や「熱証」、「水毒」とか「痰飲」、「津液不足」とか、単純にこられを用いて患者さんの病態を断じることが、今ではもうできなくなってしまいました。寒や熱、水毒や痰飲、津液不足といった解釈は大切は概念ではありますが、これらは通常、共存して当然です。

ネコのこと、本のこと、最近のこと

4月25日に出版した自著『漢方と感性』は、販売開始から一カ月経った今もなお、おかげさまで多くの方に手に取って頂いています。驚いております。心より感謝を申し上げます。東洋医学、こと漢方というものの特徴を、科学や西洋医学と並べながら「感性」という視点から紐解いた本書。一見、なんじゃそら、という感じです。

《note》難しい処方・柴胡加竜骨牡蠣湯の具体的な使い方、効かせ方

柴胡加竜骨牡蛎湯は、当薬局において頻用処方であると同時に、知るべき重要な「型」の一つです。すなわち柴胡加竜骨牡蛎湯という処方、その「型」を、実際にどのように運用していけば良いのか。柴胡加竜骨牡蛎湯は飲んだけれども効かなかったという話をしばしば耳にする処方です。そんなことはありません。使い方一つで効果は変わります。

生きた知識

生薬にはそれぞれ好き嫌いがあります。好きな場所や好きな温度、好きな土と好きな風があります。なぜならば生薬は生きているからです。人間と同じ。本には乾燥を好むと書いてあったとしても、どの程度の乾燥なのか、どういう土の感触なのか、そういう体感を含んだ知識というものは、なかなか本では載せることができません。

《note》千金内托散の現代応用・難治性の副鼻腔炎に応用する際のコツ

なかなか治りきらない長期化する副鼻腔炎に対して。後鼻漏がずっと続いて治らないとか、事あるごとに副鼻腔炎をすぐ起こしてしまうとか、鼻茸がとってもすぐ再発するとか、夜になると鼻閉が止まらないとか。そういう慢性副鼻腔炎や好酸球性副鼻腔炎といった病において、千金内托散(せんきんないたくさん)は使うべき場のある処方です。

《note》帰脾湯・加味帰脾湯はなぜ精神症状に効くのか

帰脾湯は「心脾顆粒」という名称で薬店で販売されています。また加味帰脾湯は保険薬でも用意されています。漢方を勉強されている医師や薬剤師であれば、こぞってこの薬を使います。それだけメンタルの分野においては基本的な処方です。ただしだからこそ、やや一律的に使われている感が否めません。

本を書いてます

感性。私は漢方、ないしは東洋医学を生業にする者にとって、この能力は絶対に外せないものだと考えています。明らかに、腕の良し悪しは「感性」に依存しています。だから私は、これを本にしたいと思いました。決して何かを教え、知識を増やすような内容ではありませんが、読後に残る余韻に、漢方の気配と薫りとを感じて頂ければ幸いです。

《note》【傷寒論独話】~病名治療を否定する人 傷寒論読めてない説 ~

【傷寒論独話】~病名治療を否定する人 傷寒論読めてない説~ をnoteにアップしました。『漢方診療医典:診察の方式 A.近代医学の診断と漢方医学の診断』では、病気の本態が不明のもの、いくつもの病気が混然としているようなものでも、漢方流の診断では、はっきりした治療方法が生まれてくる。との記述があります。