秋に起こりやすい病と悪化しやすい症状 寒暖差が大きくなると、発生しやすい・悪化しやすい病があります。風邪、胃腸の乱れ、排尿の問題、皮膚の病、アレルギー症状です。以前のコラムでも説明した通り、どれもこの時期油断することのできない症状です。確実にご相談が増えてくる。予防も含めて是非頭に入れておいてください。 2024年10月31日
□機能性ディスペプシア(FD) ~効かせ方の妙・漢方治療の造詣が問われる病~ 当薬局に機能性ディスペプシアのご相談に来られる方の多くは、すでに他の医療機関で漢方薬を服用されてきた方たちです。六君子湯や半夏瀉心湯、人参湯、帰脾湯などが効かなかったという方がご来局されます。そしてお体の状態を把握するべくお話を伺っていると、なぜそれらの薬が効かなかったのか、なるほどなと納得する場合が多いものです。 2024年10月24日
漢方治療の経験談「胆石症治療」を通して 胆のうの炎症がコントロール出来ていない状態、慢性化している状態で、果たして漢方薬が効くのかどうか疑問だと思います。手術しなければならない状況ではなく、未だ手術を検討するべき状態であれば、私の経験上、繰り返す胆嚢炎は漢方薬で安定してくることが多いと感じています。的確な治療を始めると、まずは自覚的な痛みが軽減してきます。 2024年10月21日
漢方治療の心得 35 ~最大5%~ 医学において時代が変わるということは、闘うべき土俵が変わるということ。知識を古典から学び、基礎を得、素養・教養を育み、治療に臨む。但しその知識や基礎は、あくまで過去のもの。今、目の前に起こっていることではありません。だからこそ自分で解答を見つけ、時には基本を覆し、先人の意見に異を唱えながら、漢方は成長し続けてきました。 2024年10月16日
【注意】体調不良の波 東洋医学では古くから、湿気による体への影響を指摘し続けてきました。適応する方剤も多く用意されています。防己黄耆湯や五積散、桂枝加苓朮附湯や藿香正気散。これら湿病に対する処方は、挙げていけば有名処方だけでもかなりの数にのぼります。ただ、ここ近年起こっている気象病においては、これらの処方だけでは対応できません。 2024年10月08日
夏が終わる、急激に 梅雨時期のうだるような暑さが、9月を襲いました。不安感や焦り、頭痛やめまい・耳鳴り、動悸や不眠、胃腸の調子を崩して、胃もたれや吐き気、腹痛や下痢、食欲不振、さらに体の強いだるさと・倦怠感。自律神経の乱れと夏バテとが、同時に襲ってくるような不快感。秋分の日の連休、そこを越えれば涼しくなるという予報。 2024年10月01日
「未病」の誤解 未病とは、健康な状態から病へと向かうその過渡期を示しています。そして同時に、病のベクトルが生み出されていく様子を示すものでもあります。『黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)』や『養生訓(ようじょうくん)』が示すように、人が病むのはその生活の不養生から。その考えこそが、未病という概念の根底に流れています。 2024年09月25日
東洋医学とエビデンス 医学にはエビデンスが必要です。しかし、どのような優秀で高度なエビデンスであっても、そこから漏れてしまう人は必ずいらっしゃいます。そういう人たちを支える医療があり、それがもし、医療の深みであるとするならば、漢方は医学に深みを与えることができます。漢方はもうすでに、「正解」が通用しない人たちに施せる医療に成り得ています。 2024年09月18日
■症例:不整脈・心房細動 59歳、男性。持病に不整脈・心房細動がある。今現在西洋薬で治療している最中である。しかし薬を飲み始めてから、めまいとふらつきが起こるようになった。薬による副作用だろうと本人は感じ、病院でもその可能性は否定できないという説明を受けた。西洋薬による副作用を、漢方薬で止めることはできないかというご相談。 2024年09月11日
漢方治療の経験談「潰瘍性大腸炎治療」を通して 2 当薬局にご来局される潰瘍性大腸炎の患者さまは、すでに病院にて西洋医学的治療を行われている、もしくは行われたことのある方々です。そして病院にて治療するも、症状のコントロールが難しい、効果が芳しくないとか、副作用が強くて治療を続けていけないとか、このままでは治らないのではないかという不安の中で、漢方の門戸を叩かれます。 2024年09月05日