■症例:蕁麻疹(じんましん) 40代、女性。皮膚科で消風散(しょうふうさん)の顆粒を出してもらった。炎症が引かないため、その後、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)が追加された。患者さまの体調を詳しく伺う。なるほど方向性は正しい。しかし工夫が足りなかった。私は消風散と黄連解毒湯を出した。同じく顆粒剤である。ただし一工夫を加えた。それは経験から得たコツだった。患者さまの蕁麻疹は、飲み始めて一週間ほどで起きなくなった。 2019年08月31日
■症例:過呼吸 15歳の女の子。過呼吸で来院された。選択した漢方薬で、調子は日に日に良くなっていった。しかしある時、異常事態が起きた。足が動かなくなったのだ。病院では首を傾げられた。脳も、整形外科的にも、問題はなかった。私は沈思の末、思う所があった。それは師匠の教えであり、江戸名医の口訣でもあった。ただ一点だけ、今まで服用していた薬を私は変化させた。そして、薬を出して3日後、松葉杖無しで普通に歩いてくる笑顔の彼女がいた。 2019年08月24日