コラムで症例を書くようになってから、
昔のカルテを見返す時間が増えてきました。
こうやって見ると、本当にたくさんの方にお会いしてきたんだなと、とても感慨深いものがあります。
時に家族にも言えないような悩みを打ち明けてくれたり、
一緒に残念がったり、喜んだりといった経験をさせてもらいました。
あぁ、なんて下手くそな配剤をしているんだろうという内容もちらほらあって、
そういうケースではやはり充分に力になることが出来ていない。
今の自分なら違う処方を出す、きっと力になれるのに、と思うのだけれども、
それは完全に言い訳。その時の自分の能力だけが、患者さんにとっては全てなのだから。
そう思うと、この仕事の怖さも感じる。
今の自分に出来ることを、とにかく一つでも多く。