猫は欲望に正直です 久々にお萩(飼い猫)の話です。猫は欲望に正直です。一緒に生活していると良く分かります。欲望に真剣というか。真っ直ぐというか。でも猫は人と違って、欲望丸出しなのにどこか節度も感じます。それと比べると、人の欲望はどことなく下品な気がする。同じ欲望なのにいったい何が違うのだろう。多分、「想像力」なのかなと。 2024年11月14日
夏の折り返し地点 夏バテが本格的に増えてくる季節になってきました。冷たいものの飲みすぎ食べ過ぎ、夜間寝ている間の空調管理、水分でお腹いっぱいにせずちゃんとご飯を食べること、夏の養生をもう一度徹底していきましょう。熱中症予防というと、皆さん水分摂取を真っ先に挙げられますが、最も根本的な予防は水分摂取ではなく、暑い所に行かないこと、です。 2024年08月17日
天気のことを専門家に聞いてみた 10年前に起こった環境変化。そこから地球が前の状態に戻ることは難しい。であるならば今できることは、地球の病状をこれ以上悪化させないという努力。患者さまが病から解放されるとき、患者さまは驚くほどの努力と覚悟とを、私に見せてくれます。欲望に負けない、信念を持った摂生。病を治すとは、そういうことです。 2024年07月23日
限り有る医学 自然や環境への感度が高い人ほど、漢方・東洋医学に注目されている印象がある。確かに有機的な素材は強すぎず、弱すぎない。漢方薬が注目されるのは当然のことだろう。ただ問題は、今後、求められるほどの量を供給し続けていけるのか、ということ。生薬が枯渇し、供給が間に合わなくなる。そしてそれはもう、実際に目の前で起こっている。 2024年07月03日
世代交代を想う 今、私がこの仕事を続けていられるのは、先代が作った基盤があるから。そのやり方の一部を、私は確かに変えましたが、変えなかったことも、たくさんあります。超えるのではなく、一緒に作り続けている。目的や方向性は、常に同じところを向いている。もしそういう世代交代なのであれば、両者、かならず腑に落ちるタイミングがあるはずです。 2024年06月13日
融通無碍のカラクリ 脾胃気虚を補う基本処方「四君子湯(しくんしとう)」と、湿痰という胃腸の水分代謝からくる吐き気などを止める「二陳湯(にちんとう)」。両者を合わせた構成を持つのが「六君子湯(りっくんしとう)」。効果と名称とが、非常に分かりやすくつながっています。しかし私は、最近この「六君子湯」をほとんど使わなくなりました。 2024年02月05日
ストーリーを診る 漢方の臨床を始めて十数年が経ちます。患者さまにはお一人お一人全く異なる、壮大なストーリーがあります。現状はただの一部でしかなく、その物語にこそ治療のヒントがあります。そして、これからもその物語は続きます。治療はその物語を、より良い方向へと導くためのもの。西洋医学も東洋医学も、到達しようとしている場所は同じだと思います。 2024年01月11日
年始のご挨拶 確実に変わっていく地球。それを私たちは、すでに天候の波として感じることができます。人は天に生かされている、そういう着想が根本にある東洋医学ですが、今後の東洋医学は、今までとは違う、新たな局面を迎えているように思います。時代時代で変化を続けてきた漢方、その正道をこれからも継承するべく、今年も精進してまいります。 2024年01月03日
今年一年の感謝を込めて お一人お一人の患者さまに起こる、さまざまな体調変化。そこにご対応しながら、いかに症状を安定させていくか。やはり天候の影響が強い気がします。年を重ねるごとに荒れる空。来年はできるだけ安定してくれることを願うばかりです。今年、当薬局を頼っていただいた患者さまたちに、深く、深く、感謝いたします。 2023年12月28日