漢方治療の経験談「蕁麻疹と寒冷蕁麻疹治療」を通して 慢性蕁麻疹は皮膚科ではなかなか治しにくいという話を、 皮膚科の先生からお聞きしたことがあります。 抗ヒスタミン薬など、効... 2024年03月04日
脱力の領域 『黄帝内経』という東洋医学の聖書には、歴や天候を見て、それに則した活動を行いなさいと書いてあります。寒ければちゃんと着て、熱ければ日をよけて、太陽が出ていれば活動し、太陽が沈めば早めに寝る。当たり前のことですが、それが大切で、則ち単に当たり前のことをしていれば、人はそもそも病みにくいということです。 2024年02月28日
□変形性膝関節症 ~漢方薬による治療方針と現実的な効果~ 大塚敬節先生は、変形性膝関節症に防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)を良く使いました。しかし防己黄耆湯は、それ単独ではあまり効き目を示しません。それもそのはずで、大塚敬節先生は防己黄耆湯を使う際、かならず改良を加えていました。桂皮や麻黄を加えたりなど、状況によって変化させながら対応することでこの方剤を使っていました。 2024年02月21日
今年の春は恐らく厳しい 急激に暖かくなる、そしてまた急激に寒くなる。この寒暖の落差、急激なアップダウン、それこそが人体の血流に負担をかけます。血流は自律神経がコントロールしていますから、それによって自律神経も乱れてきます。多いのが不眠です。また動悸など、心肺への影響。便秘や下痢のほか、不安感や焦りといったメンタル面での乱れも出てきています。 2024年02月16日
【漢薬小冊子】大黄(だいおう) 「将軍」、大黄。漢方の下剤として有名です。大黄は下剤というだけでは論じられない、奥深い薬能を備えた生薬です。便通を促すという他にも、重要な作用がたくさんあります。向精神作用や、血流を促す(駆瘀血)作用があります。したがって精神疾患や自律神経失調、さらに血流障害においても重要な生薬です。 2024年02月13日
自律神経失調症の特徴とその厄介さ 自律神経は身体の様々な活動を調節している器官です。自律神経が関与していない部分は無い、と言っても過言ではありません。したがって自律神経の乱れといっても、実に様々な症状が発生します。そして最も弱い部分に症状が出ます。そして何より苦しいのが、身体症状と同時に、精神的にも症状を悪化させるということです。 2024年02月08日
融通無碍のカラクリ 脾胃気虚を補う基本処方「四君子湯(しくんしとう)」と、湿痰という胃腸の水分代謝からくる吐き気などを止める「二陳湯(にちんとう)」。両者を合わせた構成を持つのが「六君子湯(りっくんしとう)」。効果と名称とが、非常に分かりやすくつながっています。しかし私は、最近この「六君子湯」をほとんど使わなくなりました。 2024年02月05日