漢方坂本コラム

漢方治療の心得 29 ~処方の意図~

歴史上、はじめて世に漢方処方を打ち立てた『傷寒・金匱』。そこに収載される処方郡を「経方」と呼びます。これらの処方こそが、多くの処方の原型になっています。逍遥散の中にも、芎帰調血飲の中にも、一見ゴテゴテした漢方処方であっても、必ず経方から導かれる創作者の意図が潜んでいるのです。

〇漢方治療の実際 ~【質問】漢方は何種類まで飲んでいいのか~

本来漢方は処方中の生薬の産地や分量を調節することで、より各個人に合わせた自由な運用を行うものです。ただし、煎じ薬ではそれが出来てもエキス顆粒剤ではそれが出来ません。エキス顆粒剤は処方として固定されているので、個人差に合わせることが難しいというデメリットがあります。

花粉症の原因、花粉だけに非ず。

春になると鼻炎が起きて鼻がつまったり、目が痒くなってきたりします。花粉症の原因は当たり前ですが花粉です。なのですが、花粉の飛散量に関わらず、急激に暖かくなった時ほど花粉症は強く起こるものです。これは、急激に暖かくなることで、身体外部に充血が起こりやすくなる点がかなり関与していると思います。

□排尿障害 ~効いた薬と効かない薬・漢方治療の現実~

ここ近年、排尿障害を治療する機会がかなり増えています。昔に比べると、治療の仕方も使う処方も、かなり様変わりしたと思います。例えば排尿障害にしばしば用いられる有名処方である猪苓湯(ちょれいとう)や清心蓮子飲(せいしんれんしいん)。今ではもう、これらの処方を使うことはほとんどなくなりました。

春に起こりやすい症状と自律神経

日中と夜間朝方の気温差。それがもたらす体への負担。春の体調不良は、この寒暖差がポイントになります。このコラムでは「イライラ・情緒の乱れ」「胃腸障害・胃腸の冷え」「だるさ・倦怠感」など、この時期特に出てきやすい症状をいくつかピックアップして解説しています。

漢方治療の心得 28 ~教育と求道~

教育と求道。両者の本質は、全くの別物です。前に進む人が道を照らし、それを進むのが教育です。一方、真理を追い求めんとする学問という世界には、そもそも道など用意されていません。ただあるのは無限の空間です。その中で、闇に音を響かせたり、ただよう香りをかぎ分けたりして、手探りで歩いていく。だから、求道というのです。

漢方治療の経験談「小児の便秘治療」を通して

子供の便秘は容易に習慣化しやすく、かつ腸内環境を大きく乱すことで全身症状をどんどん悪化させてしまいます。例えばアトピー性皮膚炎や鼻炎・中耳炎・副鼻腔炎といった炎症を起こしやすい体を作ってしまうこともあります。元気なお身体を作り出すためには、こと子供においては消化管活動をどれだけ良くできるかが勝負になるのです。

□便秘症 ~自力で排便できるようになるために~

便秘にお悩みの皆さんが口を揃えておっしゃるのが、下剤を飲まなくても排便できるよう、体質改善を図りたいということです。便秘症はたしかに漢方治療によって改善していく方が多い病です。改善というのは先に申し上げた通り、漢方薬を含めたあらゆる下剤を服用しなくても自力で便が出るようになる、という状況を指しています。

【名医伝】和田東郭先生語録

平成・令和の漢方が、昭和時代の漢方を礎としているならば、昭和漢方の礎は、確実に江戸末期にあります。今回紹介したいのは、江戸末期の漢方家尾台榕堂(おだいようどう)や浅田宗伯(あさだそうはく)、山田正珍(やまだせいちん)や山田業広(やまだぎょうこう)らが称賛した天才。江戸後期の名医「和田東郭(わだとうかく)」についてです。

□胆石症 ~漢方治療を行うべき胆石症の特徴~

私の今までの経験上、食養生だけではどうしても改善へとは向かっていかない方がおられます。また漢方治療が効きやすい方と、そうでない方との違いも徐々に分かってきました。そこで今回は、漢方治療を行った方が良い胆石症、また漢方にて治療効果が見込める胆石症というものを、私自身の経験に基づいてご紹介していきたいと思います。
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