治療をしていて思うこと。
ちょっと感覚的な話になってしまうのですが、
人を診るということは、自分を見ないということによって初めて成り立つ、
最近そのことがだんだんと分かるようになってきました。
自我を捨てるというか、
自分への興味を捨てて相手を見るというか、
人を診るためには、そういう自分を手放す感覚が、どうしても必要になってくるのではないかなと。
でもこれが、なかなかに難しくて。
少しでもああしよう、こうしようと考えると、
人は自分を手放せなくなるようです。
客観的に物事を考えようとしても、どうしても知らず知らずのうちに、自分に引っ張られてしまう。
多分、これが「とらわれる」という感覚なのだろうなと。
自分を信じるとか、自分で決めていくとか、
人は結局のところ自分の意志で行動をしなければならないのだけれども、
本当に安定した、本当に正しい選択を行うためには、
むしろ自分の力を完全に抜いて、
自分以外のあらゆるものに、体を任せてしまった方が、
うまくいくのではないかなと。
ただ、やっぱり、うーん・・・。
こうやって色々と考えている時点で、なんか違うような。
体の均衡を邪魔するものは常に脳。
そういえば東洋医学では、脳についてあまり論じていません。