「なんか今日、先生だいじょうぶですか?」
恥ずかしながら、ふいに患者さまからそう尋ねられました。
全く問題なく元気いっぱいです。
ただその時の状況状況で、私に微々たる変化が多分あったのだと思います。
本来であればそういう変化を感じなければいけない側の立場にいるのは私です。
しかし患者さまも色々と感じられている。
人と人とのやり取りである以上、当たり前のことなのですが、
観ている以上に観られてもいるということに、ハッとさせられました。
漢方治療では特に大切なことです。
人からの印象を感じ取るという作業が、です。
声を聴く、表情を見る、言葉の間を、その方が発せられる雰囲気を、感じるということがとても大切です。
なんかいつもと違うな・・。この前話した時と少し違うぞ・・。
皆さまも、日常的にそういう感覚ってあると思います。
この感覚が漢方治療にはとても重要なのです。
そして時にこの感覚が、治療を成功へと導くのです。
文章よりも、言葉を交わした方がより分かりやすいです。
言葉を交わすと同時に、表情を見た方がずっと分かりやすいです。
身振り手振りを見る、その人の姿勢を見る、
上げればきりがありませんが、実際のお会いして感じることのできるものって、沢山あります。
治療で大切なことは、こういった人から得られる具体的な印象なのです。
数値や画像だけでは判断できない医療だからこそ、それが大切なのです。