平年より4日遅く、甲府に初雪が観測されたのが今週14日。
急激な寒波とともに、いよいよ冬がやってきました。
写真は今年の秋空です。
なごり惜しい秋。今年も完全にお別れですね、いやー短かった。
すでに冬支度を調えている方も多いと思いますが、
暖房や洋服だけでなく、漢方薬も備えてみてはいかかでしょうか。
3つばかり、冬に使える漢方をご紹介いたしますので、
ふーん・・というくらいにお目通しくださいませ。
どこでも手にいれやすい薬ばかりです。
当薬局にも置いてありますが、近所のドラッグストアに多分あります。
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1、紫雲膏
漢方薬の膏剤(軟膏)の中でも王道中の王道。華岡青洲(はなおかせいしゅう)という江戸時代の外科医が作った薬ですがそんなウンチクはどうでもよくて言いたいことは一つだけ。とにかく効きます。
何に効くって手や足の肌荒れです。肌荒れと言ってもニキビとかそういうのではなくて乾燥と傷。例えば水仕事による「あかぎれ」や「ささくれ」、つまり傷口です。指の皮がささくれたり割れたりしたら夜たっぷりと塗り込んで手袋して寝てください。朝、綺麗になっています。同じ要領でカカトのガサガサも治しちゃいましょう。鬼のように塗り込んで靴下履いて寝てください。朝、綺麗になっています。
何日かやっているうちに本当に綺麗になります。通常、軟膏には炎症を抑える働きと保湿する効果があるのですが、紫雲膏には炎症を抑える働きがハッキリ言ってそれほどない。代わりに強力な「保湿効果」がある。そして他の軟膏には無い「血行を良くする」という働きがあります。中に入っている「紫根(しこん)」と「当帰(とうき)」がポイントです。傷口に詰め込むように塗り込んで布で覆って寝てください。
いちよデメリットというか注意点をいくつか。ごま油の匂いがします。嫌いな人はくさいかも。あと色がある。赤や紫っぽい色です。この色が衣類にべちゃっとつくと結構取れない。だから軍手が良いのです。あと使わなくなった靴下。
オシャレな匂いの保湿液やボディークリームも捨てがたいけど今年はあえてごま油の香りで攻めてみるのもオシャレかと。むしろそっちの方が使う人が使えばめちゃくちゃオシャレだ。と、僕は思います。
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2、浴剤
漢方薬っていうか生薬を使った入浴剤という意味です。各メーカーで結構出していて特に好きなのが「ウチダ和漢薬」さんのやつ。「ウチダの浴剤」というド直球の名称で売られています。そして内容もド直球。香りが良いとかそういうオシャレ要素は全くありません。あるのは「体を温めてやろう」というメーカーの気概。冷え症で本当にお困りの方にお勧めしています。
あと痛みでお困りの患者さま。腰痛とか坐骨神経痛とかで足が痺れたり痛くなってしまうという方。脊柱管狭窄症や変形性膝関節症などで治療中の患者さまの中には冬になるとどうしても下半身が冷えて悪化してきてしまうという方がいらっしゃいます。そんな方に使ってもらうと結構助けになる。漢方薬で中から、浴剤で外からという印象。体がぽかぽかに温まって夜間に感じていた痛みや痺れが緩和されるという方がけっこう多いのです。
いちよデメリットとしては色と匂いかなぁ・・・。浴槽を小まめに洗う習慣がないと、もしかしたら浴槽がやや茶色がかってアンティーク調になるかも。まめに洗えば大丈夫です。
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3、しょうが湯
様々なメーカーで出している「しょうが湯」。近年のメーカー的にはどうしても若い方に買って頂きたいのでしょう。パッケが徐々にオシャレになってきています。手に取りやすいものも沢山あるかと。
お勧めというより、個人的に好きというだけでピックアップしました。美味しいので。どこのメーカーのでもそれなりに美味しいです。コタローさんのやつは柑橘系の香りがほのかに香って良い感じです。確かに体が温まりますね。飲んだその時は。持続的に体を温めたいなら運動しましょう。筋トレだいじです。
珈琲や紅茶をいつも飲まれている方、お茶の習慣がある方にこそお勧めしたいと思います。時々一風変わったお茶を試してみてはいかがでしょう。しょうが湯なんてそういうちょっとした気分転換にピッタリだと思うのです。古さと素朴さを日常の中のスパイスとして使うと豊かな気持ちになれるのは僕だけではないはず。
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なんか最後は商品説明みたいになってしまいましたが、要するに冬の生活に漢方を取り入れてみては?というご提案です。当薬局の漢方コラムはいつも治療に特化したものばかりですので、こういったカジュアル漢方も皆さんにご紹介させて頂きたく。
もっと沢山あると思います。商品がズラーっと並んでいるドラックストアさんなんかの漢方コーナーは僕が見ていても楽しいです。ぜひ。