古い医学

2020年01月18日

漢方坂本コラム

古い医学、漢方。

そう解釈されることは極々自然なことだと私は思います。

今までの時代の流れを見れば、漢方は確かに古い。

AIが導入され始めている昨今の西洋医学から見たら、「なんで草?」という一言が漢方には相応しいのかも知れません。

しかし微力ながらも漢方の道を歩んでいる私から見たら、

「草のことを本当に知っていますか?」と問いたい気持ちもあるのです。

現状世界にある全ての医療の中で、生命を、そしてその有機的な繋がりとを、把握し切れているものがあるのでしょうか。

おそらく一つもありません。

それほど生命とは未知のものであると、すべての医療が痛感しているはずです。

人は、生きていくために地球上で育ったものを口に入れ続けなくてはなりません。

人は地球に生まれ、地球に生かされています。

つまり人と地球とは繋がっています。

人とは何かを自然から学ぼうとする東洋医学、
その理由は、人と自然とが濃密に繋がっているという事実があるからです。

人の不調を地球上で育まれた草を用いて治そうと試みたのは、
人と草とが親和性をもっているという事実からです。

近年では様々な医療機関で漢方薬が使用されています。

ただ「なんで草?」という疑問を持ちながら、
もしくは疑問さえ持たずに、漢方薬を使用し続けていれば、

それ即ち漢方は古学。

疑問を持ち、疑問に真正面から向かい合うことこそが、

我々が迎えんとする新時代の夜明けぜよ。

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