新元号「令和」

2019年04月02日

漢方坂本コラム

新元号「令和」。

聞いた時、お・・・と思いました。

良い意味で「軽い」。

今まで中国の書を参考にしていたところから一転、
国書「万葉集」から抜粋したと。

なるほどな・・・と。

漢方はその由来が中国にあります。

しかし今では中国で行われている東洋医学と日本で行われているそれには大きな違いがある。

病の見立ても使う処方も、頻用する生薬も治し方も違う。

私たち専門家から見ると別物です。

そもそも漢方(日本の伝統医学)の歴史は、

中国から輸入してきた東洋医学を、日本人に合うように変化させていく歴史でした。

中国の処方は分量が多いし濃く「重い」。

それをいかに少なく・薄く・「軽く」していくか。

日本人は大陸の方に比べて胃腸が弱いため、

「重い」薬が体に入りにくかった(胃もたれや下痢を起こしやすかった)のでしょう。

しかしそれだけではなく、

日本人の美意識というか、性質の違いが大きく関与していたのだと思っています。

「荘厳」「重厚」「厳麗」を好む中国と、

「静謐」「柔和」「流麗」を好む日本人。

新元号「令和」。皆さまの印象はどうでしたか?

【この記事の著者】店主:坂本壮一郎のプロフィールはこちら