桜が咲いた後の低気圧が去り、
ここ甲府では、晴れ渡る晴天が続いております。
淡く美しい桜が散ってしまったことは残念ですが、
その代わりに若葉が芽吹き始めて、いよいよ季節が変わってきなたと、実感している今日この頃です。
と、気候の話をし始めると、皆さんすぐに気が付かれるかもしれない。
そうです。いつものパターンなのですが、
最近、体調不良を訴えられる方が、続出しております。
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こんなに気持ち良い季節なのに何故、と思われるかもしれません。
確かに気持ちの良い天気です。
ただ、日中の気温が急激に上がっている現在、
昼と夜との気温差が、極端に大きくなってきました。
日中、薄手であってもコートなど着ていられないという気候。
と思えば夜間は冷えます。寝具を軽くするにはまだ早いかも、と思わせる気温です。
一日のうちで、寒暖差が極端に大きくなる現在、
冬よりも冷える、ということがしばしば起こります。
当然、体は冬のほうが冷たいのですが、
内臓は違います。加速度をもって気温が低下すると、内臓にその冷えが直撃してしまいます。
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人は寒い時と暖かい時とで、血流を大きく変化させます。
自律神経がそれを行います。自分の意志とは自律して働く神経が、気温を敏感に察知します。
例えば昼夜問わず寒い冬であれば、人は冷えから自分を守るために、体内に熱を籠らせようとします。
血液を体の中にギュッと閉じ込めて、内臓を冷えから守ります。
一方、逆に暖かくなると、この反応が解除されて血液が外へと向かいます。
暖かくなると、ホッと体が緩む感覚です。この時、体内に閉じ込めていた熱が、外へと放散していきます。
しかし、そういう体になった直後、急激に冷やされるとどうなるのか。
冬よりも内臓が冷えるのです。準備していない体の芯に、カウンターパンチをもらってしまうようなものです。
日中の気温がどんどん高まることで、夜間との温度差が大きく開いている現在、
胃腸を冷やしてしまう方、血流が悪くなる方、そして自律神経を乱す方が多くなります。
そして、実際にそういう体調不良の問い合わせが、激増している今、
せっかくの晴れ渡る晴天であっても、心地よいとは思えない方がたくさんいらっしゃいます。
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胃腸を冷やしてしまう方に多いのは、
胃痛と腹痛・下痢です。下痢ではなく、逆に便秘、便がすっきりでないと言われる方もいます。
この時期の消化管の冷えは、冷やしたという自覚がない方がかなりいらっしゃいます。
明らかに冬よりも暖かくなってきていますので、おそらく寒いと思う意識があまりないからだと思います。
慢性膵炎にて治療中の方や、胆石疝痛を持たれている方も油断できません。
実際、冬は調子良かったのに、上腹部の痛みや背中の痛みが出始めているという方がかなりいらっしゃいます。
また血流が悪くなってしまう方に多いのは、とにかく火照りです。
酒さ・ホットフラッシュ・皮膚炎などで治療中の方。
血流が悪くなることで、首から上の症状を悪化させてしまう方が多くなってきます。
上咽頭炎や副鼻腔炎、また耳鳴りやめまい、頭痛も油断できません。
外に向かって血液が向かっていく時期、だからこそ頭部に充血を起こしやすくなるからです。
また最近、黄砂が飛び回っているようです。そのことも、鼻や目、皮膚の症状を悪化させる原因になっています。
そして自律神経が乱れてしまう方。
一番多いかもしれません。
出ている症状が不安で仕方なく、気持ちが落ち着かず、ソワソワして、いてもたってもいられなくなる感覚です。
同時に不眠や疲労感も増幅していきます。
最近では、やはり不安感が最も多く出ていると思います。
自律神経は、本当にたくさんのことに対して、毎日機敏に反応しています。
特に気温や気圧という地球レベルの刺激に対しては、相当機敏に毎日働き続けています。
寒暖差が強くなれば、当然自律神経もフル稼働になります。
負担がかかって当然なのです。体が極端に緊張・興奮し、頑張り続けなければなりません。
自律神経を整えるべく、体がリラックスできる状態へと導く治療を続けている方たちにとって、
今はとても辛い時期になっています。
しかし、この時期に悪化する体調不良には、ある特徴があります。
天候は非常に強い影響を体に与えますが、
必ず移ろうもの。夜間も暖かくなり、寒暖差が無くなってくれば、症状は必ず落ち着いてくるものです。
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2月3月の春先は、体調を崩す方が少なくて良かったと、安心していたところです。
しかし、最近になってやはり来たかという印象です。毎年桜が散ると、安定する方が多いのですが、今年は逆のような気がしています。
今後、5月のゴールデンウィークに向かって、徐々に暖かくなってくるはずではありますが、
やはり寒暖差を繰り返しながら、なのでしょう。
油断が出来ない。
この晩春、私も気合を入れて臨む必要がありそうです。
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