暦としては5月5日に「立夏」を迎えました。
もう春が去って、ここからは夏を深めていくわけですね。
ゴールデンウィークが終わったばかりなのに、もう夏ですか。
いつも思うのですが、暦って何だか体感とのズレを感じます。
急かされている感じ。ちょっと待ちましょうと。もう少し春でいても良いのではと。
しかしそれは、きっと私が牛のように鈍重だからでしょう。
夏を迎える用意をしなければいけません。冬服をしまって夏服を引っ張り出し、寝具も変えてさすがにコタツはしまいます(まだ出していた・・)。
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夏を迎える用意とは、
具体的に言えば、夏にバテないようにするための用意です。
1年前にも書いたのですが、
夏バテが起こってしまう方とそうでない方の違い。
もちろん体質的な違いもあるのですが、
それと同じくらい、この時期からの生活にもその原因があります。
つまり夏にバテてしまう人は、
この梅雨時期からその土台を作ってしまっているということ。
梅雨に負けないカラダを作るための生活習慣、
それこそが、この夏を順調に乗り越えるためにとても大切なのです。
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人は梅雨になると、様々な体調不良を起こす可能性が出てきます。
大きく分ければ以下の症状に集約されるかと。
良く起こることなので、言われるまでもなくすでに自覚されている方も多いと思います。
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〇胃腸が乱れてくる
まずは胃腸の乱れ。
これはとても多い。中でも胃もたれや下痢や便秘を起こしてくる方が多いという印象です。
起こる胃腸の乱れには数種あります。
①お腹がキューッと痛くなってトイレに駆け込み、ドバっと下痢するということを繰り返す方。
とにかく排便前に腹痛がくるケース。この場合は、梅雨によってお腹が冷えている可能性があります。
冷たいものを食べないようにしましょう。特に果物で冷やしてしまっている方が多いです。
あと夜間寝ている間に冷えていないか気をつけてください。梅雨は夜間に気温が下がりますので。
②腹痛はそれほどないけれど、軟便・下痢でとにかくスッキリ出ない。細い便がでて出切った感がなく、何度もトイレにいってしまうという方。
これ、湿気にやられている時に起こる排便の仕方です。
湿気というのは、胃腸に入るとお腹を重くさせることが多いのです。
そうなると、お腹が張ってちびちびと軟便が出て、スッキリ出ないという状態になります。
この時、水分を摂り過ぎるとさらに状況が悪化します。
ですので梅雨時期は、過剰な水分摂取を控えることです。特に晩酌の習慣がある方、梅雨時期は控えめにしていただいた方が良いかと思います。
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※参考コラム
□下痢 ~梅雨時期の下痢に効く漢方薬1~
□下痢 ~梅雨時期の下痢に効く漢方薬2~
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〇体が重くなり疲労感が強くなる
梅雨になり長雨が続くと、人は体がだるくなってきます。
特に重さを伴うだるさです。朝起きるのが辛くなり、日中も何となくエンジンがかかりません。
そして風邪を引きやすくもなります。朝起きると喉が痛い。そしてどんどん喉が痛くなって、だるく・熱っぽくなってくる。
梅雨時期の風邪は、とにかく体のだるさが全面に表れます。そして長引く傾向がある。東洋医学的にも、ちょっと特殊な風邪の状態になってしまいます。
梅雨時期にこういった「だるさ」や「倦怠感」を起こす方の特徴、
それは胃腸が弱いという点と、運動不足の傾向があるという点、
そういう方に多く発生してきます。
要はちゃんと筋肉が備わっているかどうか、なのですが、
日頃から運動不足で疲れやすいという方は、梅雨時期のだるさに注意が必要です。
かつそこに睡眠不足が関与していると、さらに強力に起こってしまいます。
適度な運動と、十分な睡眠。当たり前のことですが、梅雨に入る前からもう一度生活習慣を見直してみてください。
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具体的な夏バテ対策については、こちらも参考にしてみてください。
◇養生の実際・夏バテ対策編1 ~はじめに~
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