昨日、仕事が終わって着替えている時、
危うく白衣の胸ポケットにしまっていた葉っぱを、潰しそうになってしまった。
あぶないあぶない。
患者さまと一緒に来たお子様から頂いた、大切な葉っぱである。
白衣から慎重に取り出して、店に飾った。
多分、誰も気が付かないだろう。店の守り神の隣に、そっと置いておくことにした。
患者さま曰く、緑ヶ丘の公園の葉っぱだそうだ。
持ってきてくれたのは、まだ小さな子で、
髪の毛がくるんくるんにカールしている。
この前、円状の物体はとにかくパップだと(どうやらその子の中で「お日さま」という意味)、
私に教えてくれた。そんなかわいらしい子である。
緑ヶ丘で遊んでいる時、
葉っぱを見つけて私にプレゼントしようと決意してくれたようだ。
「せんせー、どうじょ。せんせー、どうじょ。」と言いながら、ここまで大切に持ってきてくれた。
でも最後はどうじょって、言うことが出来ませんでした。
これ先生のせいです。緊張したよねホントごめん。
先生デカくて恐怖だよね。でも嬉しいです。本当にありがとう・・・。
これ多分、なんて事の無いエピソードですよね。
でもこの店にはそういうものが詰まっている。だから私はここが好きです。
記憶や思い出は、絶対に空間に染み込むと思う。
この店に入ってきた患者さまに、生薬の良い香りですねと言っていただけることがあるのだけれど、
それはきっと記憶の香り。
染み込んだ記憶が、生薬の香りとなってこの店に舞っているのだと思います。
だから、一日一日微妙に匂いが変わるんじゃないかな(そうだと面白いのに)。
昨日、葉っぱの香り(思い出)が追加されました。