けっこう過酷な状況でも生きていけるように設計されている人間は、
「怠ける」という状態が病を発生させるということを昔から指摘されてきました。
「尊栄(そんえい)の人」といって、
運動せずに美味しい物を食べ続け、骨が弱っているくせに肌艶がやけに良いという状態が、病を作り上げると漢方の聖典『金匱要略(きんきようりゃく)』に記載されています。
約2000年前に書かれたとされる書物ですが、当時にもこんな優雅な人がいたようで、
むしろ昔は薬を飲める人が限られていて、こういう裕福な人しか治療を行うこと自体出来なかったのかも知れません。
今ではとても便利な世の中になり、
昔であれば「尊栄」と言われたであろう状態がごく普通のことになりました。
便利になった分、失ったもの。富んだ分、広がる病。
日々運動不足の傾向にある私、
ランニング中に撮った写真、「信号待ちの私と電柱」です。