いよいよ11月。霜月。
早いもので、今年も残すところ、あと二か月になりました。
年末に向かって忙しくなるかたも多いのではないでしょうか。
風邪がちらほらと流行り出しています。うがい・手洗いを含めた風邪の養生を、この時期ぜひとも徹底していきましょう。
季節というものは不思議なもので、
つい3月前までは、夏真っ盛りだったのに、
今となってはその時のことを思い出すことが難しい。
こうやって寒い日が続くようになると、あの時の体感を思い出せなくなります。
例えば、寝室が暑くて寝苦しいあの感じ。
また、羽織を一枚脱ぎたくなるような、ジトっと汗ばむあの感じ。
今、思い出せますか? すでに温かい季節が恋しいと、そんな気分になっているのではないでしょうか。
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人は自分の意思によって生きている、と感じています。
頭が体を支配している。
まるで、脳に体を統括するコックピットがあって、
そこから指令を出して生きているように感じています。
しかし、人はもっとからだ全体で生きている。
意思とは関係なく、むしろ意思とは別の所で、
外界からの体の変化が、脳や気持ちをコントロールしています。
脳が体を支配しているというよりは、
体が脳を、感情を、コントロールしているように、私は感じるのです。
夏には夏の気分があり、冬には冬の気分がある。
季節が変わり体の働きが変わると、自然と気持ちも変わってくるものです。
大切なのは、
気のせいではなく、それが当然だと実感することなのではないかと。
その気付きが、東洋医学ではとても大切だと感じます。
東洋医学的に人を知るとは、
当たり前過ぎて誰もが気にしないことを、ちゃんと気づくことだと思います。
雲ひとつ無い空を見上げた時に、胸に感じる軽さ。
温かい湯船に浸かった時に、自然ともれるため息。
たとえ些細なことであってとしても、そういう一つ一つの現象を、
大切にしながら、気が付くこと。
それこそが、東洋医学の醍醐味だと思うのです。
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夏には感じられない感情がある。
冬にはそれがある。
だからこそ、私たちは季節を楽しめるのではないでしょうか。
寒くなると自然と変化してくる心の機微。
きっと自分だけではなく、みんなが共通して感じている心の機微です。
私達は、天候や外気、気圧や重力といった、
巨大な虚空に包まれて生きています。
そしてみんなが同じようにそれを感じ、それに支配されて生きている。
立って力を抜いて、重力を感じてみてください。
私たちはみんな、地球とつながっています。
空気を吸って吐き、物を食べて排泄し、地に引きつけられながら立ってる私たち。
ただ生きているだけで、みんなつながっているのだと。
そういう気づきがとても大切なのだと、私は感じます。
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