六月に入りました。
ゴールデンウィークが空けて、
普通だったら、心地よい晴れ間が続いて、
ゆっくりと気温が上昇しながら六月を迎えるはずなのに、
天候がずっと安定しないまま、六月を迎えました、、、。
春って、こんなんでしたっけ。
春めいた気候って、もっと朗らかだった気がします。
不安定な気候を得て、冬から夏へと急に切り替わる。
これからは、年々季節の趣を失っていくのかもしれません。
と、悲観的になるのもここまで。
ここからは私にとって、
気合を入れて臨まなければならない、勝負の季節です。
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梅雨。
湿気が深まる季節。
毎年申し上げていることですが、
この湿気ってやつが、本当に大敵なのです。
特有の病を生じます。
そしてそれが、けっこう多岐にわたります。
湿気をはらんだ冷えや暑さ。
この不快な季節特有の体調不良を、是非とも予防していきたい所です。
細かい説明とその養生とは、
今後、ちゃんとコラムで詳しく書こうと思います。
その前に大まかなことだけお伝えしておくと、
まずは何よりも、「食事」に気を付けてください。
水分ですね。
水分摂取の「過多」です。
いつもは問題なく飲める水分量でも、
梅雨になって湿気が強くなると、お腹を壊してしまいます。
特に夏に近づくと、
毎年くどいように繰り返される「水を飲んでください」キャンペーン。
確かに咽が乾けば水分摂取は必要ですが、
飲み過ぎは禁物です。
がぶ飲みもダメ。口の中で溶かすように、一口一口ゆっくりと飲んでください。
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梅雨は胃腸を傷つけやすい季節です。
下痢が起こりやすなる。単なる下痢というより、細い便がビビビッと出て、すっきりと出ない、なんとも厄介な下痢です。
当然腹痛を伴うことも多く、すっきり出ないから何度もトイレにいかなくてはなりません。
いたた、となってトイレにいっても、ビビビとしか出ない。
だからトイレにこもって踏ん張る。
がんはる。そして肛門が痛い。
それでも出ないから仕方なくトイレから出ても、
また腹が絞られて、いたたとなって、
またトイレに行くけどすっきと出ない。肛門が痛い。そんな下痢です。
胃腸を壊してしまうと、非常に厄介です。
特に困るのが、今までの治療が頓挫することです。
飲み薬という宿命をもった漢方薬は、
胃腸が壊れると、今まで行っていた治療を見合わせて、胃腸改善へと方向転換しなければなりません。
治療によって徐々に良くなってきた方が、
この時期胃腸を壊してしまったために、治療が長引くということが良くおこります。
せっかく良くなっていたのにと、臍(ほぞ)を噛む思いです。
だから毎年先手をうって、こうやって皆さまに梅雨の怖さをお伝えしているのです。
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私自身は、
実は「梅雨」が好きです。
胃腸は弱いほうなのですが、
梅雨特有の、アンニュイな雰囲気に、ちょっとだけグッとくるのです。
昔パリに行ったとき、
当時は大気汚染がすごくて、空気が悪かったのだけれども、
それでも石畳と石の家、曇り空とパラつく雨の色は綺麗でした。
グレーに染まる世界。
哀愁があって、私は好きです。
だから梅雨には、他の四季にはない美しさがあると思うのです。
でも、そう感じることができるのは、あくまで体調が良いからの話。
自分も水を飲み過ぎて、もしくは果物を食べ過ぎて、
困った梅雨特有の下痢に、悩まされることはあります。
そんなときは、梅雨なんて、と思うのですが、
それでも体調が良い時の梅雨は、本当は心地よいものです。
雨の恵み。
大地に滲み込む豊かさ。
梅雨だって、本当は自然にとって必要なもの。
人間だって自然の一部なのだから、
準備さえしっかりしておけば、
心地よく、梅雨を迎えられるはずなのです。
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〇参考コラム
◇養生の実際・夏バテ対策編1 ~はじめに~