漢方坂本/坂本壮一郎@note
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漢方ではさまざまな皮膚用の薬が用意されています。
十味敗毒湯や消風散などの有名な薬から、荊防敗毒散や当帰飲子などのややマニアックなものまで。
皮膚の病はそれだけ昔からあり、かつ患う人が多かったということでしょう。
今でも多くの薬が残っているということは、それだけの長い間治療方法が考案され続けてきたということの証(あかし)です。
しかし皮膚病治療はその歴史をもってしても奥が深く、難しいものです。
今までさんざん改良を重ねられてきたこれらの皮膚治療薬だけでは充分に対応することができません。
そこで時に一見皮膚とは全く関係ない薬をもって対応しなければならないケースもあります。
前者、つまり皮膚病を皮膚治療薬で治す治療を「標治」といい、
後者、すなわち皮膚とは関係のない薬で治す治療を「本治」といいます。
この「標治」と「本治」との鑑別と使い分けこそが、皮膚治療の基礎であると同時に要になります。
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正確に言うと、
「標治」とは今あらわれている症状を治療する方法のこと、
そして「本治」とは病気の元となっている体質を改善する治療のことを指します。
皮膚病がもし標治のみで対応できるならばどんなに楽でしょう。
本治という体の本質を突く治療。皮膚病ではこの本治を行わなければ治らないケースがあり、そのことが治療の難易度を格段に上げています。
すなわち皮膚病治療において「本治」を理解し、そこに精通することは臨床家として絶対条件です。
ただし逆の見方もあります。皮膚病治療においては「標治」を上手に使うことができることもまた、大変重要なスキルなのです。
的確な「標治」をもって皮膚炎を鎮め、
正しい見立てをもって「本治」の必要性を知る。
この「標治」と「本治」との鑑別と具体的手法の選択こそが皮膚病治療の上手い下手に直結します。
その臨床における現実的な難しさを、今回はやや深く掘り下げながら解説していきたいと思います。
湿疹で痒いから十味敗毒湯を出す。
月経前にニキビだから加味逍遙散や当帰芍薬散や桂枝茯苓丸を出す。
こういった一律的な方法が如何にまっとうな治療とかけ離れているのか。
今回のコラムをお読み頂ければおそらく、そこをはっきりと感じて頂けると思います。
標治と本治にはそのやり方にいくつかのパターンがありますので、
そのパターンごとに治療のコツを示していきたいと思います。
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【漢方治療解説】皮膚治療における標治と本治との鑑別・その具体例

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