漢方坂本/坂本壮一郎@note
noteに以下の記事をアップしました
・
・
・
漢方薬が使用されやすい領域の一つに心療内科や精神科があります。
西洋薬に抵抗のある患者さまや、なるべく西洋薬を増やしたくないドクターが、漢方薬で様子を見ようとして使用するパターンが多いと思います。
その一方で、漢方薬の運用に長けておられる先生であれば、むしろファーストチョイスで漢方薬を選択する場合もあります。
通常メンタルの症状に対して効果を発揮することは簡単なことではありません。しかし運用のコツを掴むとそれが出来るようになる。そしてコツさえ掴めばちゃんとメンタルにも効いてくれるという薬が、漢方ではたくさん用意されています。
今回お話する帰脾湯・加味帰脾湯もそういう薬の一つです。
・
帰脾湯は「心脾顆粒」という名称で薬店で販売されています。また加味帰脾湯は保険薬でも用意されています。
ややマニアックな薬ではありますので、薬局で自ら手に取って購入することはあまりないかも知れません。しかし漢方を勉強されている医師や薬剤師であれば、こぞってこの薬を使います。それだけメンタルの分野においては基本的な処方です。
ただしだからこそ、やや一律的に使われている感が否めません。
ちゃんと効くように使われているのか、疑問に思う所があるのです。
例えば「体が細く胃腸が弱い人で、抑うつ感があり、不眠や動悸を伴う」、
そう聞けば即座に帰脾湯を思い浮かべる医療関係者も多いのではないでしょうか。
帰脾湯の適応は比較的シンプルです。いわゆる弱さを伴う虚証タイプで、不安感と抑うつ感があり、不眠と動悸を伴う場合。このように簡単で分かりやすくその適応が謳われています。
ただし「体が弱く不安感や抑うつ感があり不眠や動悸の傾向がある」、そういう人は本当にたくさんいらっしゃいます。
言葉だけ並べれば心療内科におかかりになる方のほとんどがそうなのではないかと。つまりこの帰脾湯適応者の謳い文句は、大雑把すぎて臨床ではあまり使いものにはなりません。
そこで帰脾湯という薬は何をポイントに使ったら良いのか、そもそもなぜ帰脾湯は精神症状に効果を発揮するのか、
その辺りをやや掘り下げて解説してみたいと思います。
【漢方処方解説】の帰脾湯・加味帰脾湯にも記した通り、本方はやや特殊な状態に使う薬です。
だからこそ、この薬のメンタルに対する薬能をシンプルに捉えていきます。
そして同時に今回のコラムでは、漢方処方を理解するときの考え方として大切なことをお伝えしたいと思います。
・
・
・
《note》帰脾湯・加味帰脾湯はなぜ精神症状に効くのか

・

漢方坂本/坂本壮一郎|note