漢方坂本/坂本壮一郎@note
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昨今、「気象病」という言葉が頻繁に使われるようになり、
天気の乱れによる体調不良が、いたるところで取り上げられるようになりました。
特に漢方では、古くから天候による体調不良とその治療方法とが提示されてきましたので、
気象病には漢方薬が良いというアナウンスもしばしば耳にするようになりました。
確かにその通りで、漢方では気象病に対応する手法が数多く用意されています。
ただしもし、ある一つの生薬が無くなってしまったとしたら、
その時はおそらく気象病に対応することは途端に難しくなるでしょう。
蒼朮。
桂皮や甘草に比べれば、そこまで有名ではないかもしれません。
しかし漢方、特に気象病治療においては大変重要な生薬で、
「人は地球環境に生かされ、かつ地球環境によって病む」という東洋医学の根幹を体現する生薬、
そういっても過言ではないほど、温暖化・多湿化の現在では運用の機会が増えている生薬です。
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平胃散、五積散、人参湯、藿香正気散など、いわゆる湿病と呼ばれる病証に使う方剤たち。
これらの中には蒼朮が入っており、その薬能の中核をそれぞれになっています。
蒼朮はいわゆる袪湿薬(きょしつやく)として、大気中の過剰な湿気や、過剰な水分摂取にて胃腸機能が乱れた時などに、
その湿邪を除く目的で使われます。そして実際に痛みや痺れ、下痢や食欲不振といった湿証を回復する薬能を備えています。
ただし、
これらの薬能は蒼朮のほんの一面にしか過ぎません。
この生薬は私たちが思った以上に深く、ドラスティックな薬能を秘めています。
臨床を通してそのことに気が付いた時、私はその効能に正直驚きました。
今回のコラムでは、その驚くべき効能の片鱗に触れてみたいと思います。
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【漢薬小冊子】蒼朮(そうじゅつ)


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