突然ですが、
今わたし、本を書いています。
漢方の書籍です。
でも、漢方の本っぽくない書籍です。
漢方の本と言えば普通は解説書、
つまり処方の説明や治し方が書かれている本ですが、
そういうものがほとんど書かれていませんので、
おそらく漢方っぽくない本を出すことになると思います。
ただわたしは、最も大切なことが書かれている本だと思って出しますし、
漢方の世界の地中深く、基盤として根付くべき内容を書いていると思って出します。
だから、漢方治療を行っている医療関係者の方々にはきっと意味あるものだろうと、
またより広く漢方にご興味のある人達にとっても、
謎の多い漢方の世界を具体的に感じるきっかけになってくれる本なのではないかと、
そう思って近頃、本を出そうとたくらんでいます。
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少し話がズレます。
これは語弊がないように、
ちゃんと正確にお伝えしなければならないことなのですが、
私は今までたくさんの漢方家の方々にお会いしてきて、
その中で最近、スッと分かるようになってきたことがあります。
お話を聞いているうちに、なんとなく、
この方は漢方の腕が良い、
反対にあんまり漢方を知らないな、
そういうことが、分かるようになってきました。
もし上から目線に感じてしまったら困るのですが。。。
それほど深い漢方の話をしているわけではありません。
ただしばらくお話をさせていただいているうちに感じてくるものがあります。
臨床家として、患者さんを漢方薬でちゃんと治せているのかどうか。
そういう腕前が何となく分かる気がするのです。
秀でた武術家にもそういう人がいるそうです。
相手の胴着の着方を見ただけでその人の強さが分かると。
もしかしたらそれに近いのかもしれませんが、
私の場合は私が秀でているわけでは決してありません。
たくさんの先生方にお会いしてきた。
本当に個性豊かな様々な先生がいらっしゃった。
その経験が私にこの感覚を培わせたのだと思います。
腕の良い先生には、ある共通点を感じるのです。
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今まで私がお会いしてきた先生方。
医師もいて、薬剤師もいて、
鍼灸師もいて、登録販売者の方々もいて。
例えば漢方の知識が凄まじい先生がいたかと思えば、
蔵書の量が半端じゃない先生もいらっしゃって、
またお弟子さんがたくさんいらっしゃる先生もおられましたし、
東洋医学会の重鎮と呼ばれる先生方にもお会いしてきました。
本当にたくさんの先生にお会いして、見て、話をさせていただいてきた中で、
患者さまの体調を、漢方薬で実際に改善できている先生には、
ある共通点を私は感じてきました。
迷いなく的確に、
かつ高い再現性をもって、
どこの医療機関に行っても、他の漢方治療を行っても治らなかった患者さまを、
実際に良くしてしまう、そういう本物の腕をもった先生方。
話をしていると分かります。
あぁ、この先生はきっと腕が良いと。
その先生からにじみ出る「自信」でしょうか、
それとも会話の節々に出る「知識」でしょうか、
はたまた「強さ」や「厳しさ」、もしくは「優しさ」や「穏やかさ」でしょうか。
どれも違います。
本物の腕をもった先生から感じられるものは、
高い「感性」です。
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感性。
私は漢方、ないしは東洋医学を生業にする者にとって、
この能力は絶対に外せないものだと考えています。
腕の良し悪しは「感性」に依存する。
ものごとの感じ方、
そこから何を想うのか、
決して奇抜でもなく、
かといって凡庸でもなく、
大切なものを当たり前につかみ取れる感性。
それこそが、漢方治療を行う者にとってどうしても必要です。
私がお会いしてきた先生の中でも、
この「感性」が凄まじい方々が数人いらっしゃいました。
そしてそういう先生方には必ず患者さんが集まってくる。
宣伝をしなくても、自分から己の能力を外に発信しなくても、
時にその先生が離れようとしても、追いかけてくるくらいの勢いで患者さんや生徒が集まってくる。
そういう先生方が時にいらっしゃるのです。
逆に言うと「感性」が乏しければ、
どんなに勉強し、知識を身につけても治せるようにはなりません。
そういう先生もまた、今まで見てきました。
明らかに、腕の良し悪しは「感性」に依存しています。
だから私は、これを本にしたいと思いました。
本物の腕を持つ臨床家を目指す方々にとって、
今まで「感性」を述べた本が、あまりにも少な過ぎたのです。
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だから私は本を出します。
「感性」とは何か、なぜ大切なのかを書きたいと思います。
内容はこのHPで書かれたコラムを抜粋しながら、所々加筆したものです。
コラムの中でも「感性」をテーマにしたものを抜粋しています。
決して何かを教え、知識を増やすような内容ではありませんが、
読後に残る余韻に、漢方の気配と薫りとを感じて頂ければ幸いです。
「漢方と感性」
まだしばらく先にはなりますが、
4月初旬、
源草社より出版いたします。
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漢方坂本/坂本壮一郎|note