漢方坂本コラム

現代に生きている私たち

神秘的というイメージ、不思議というイメージ、少なからず東洋医学にはそういう印象がある一方で、今でも残っているものに関しては、どこかで薬として認められている印象もあります。今私たちが目にしているのは、淘汰という何重ものフィルターによって、濾過されてきた薬たちです。

漢方治療の経験談「アトピー性皮膚炎治療」を通して

アトピー性皮膚炎は、他の皮膚病と比べてもある程度わかりやすい臨床像を形成します。赤くガサガサとした皮膚面、時に象の皮膚のように厚く肥厚することもある。程度の強弱や範囲の違いこそあれ、一目にアトピー性皮膚炎と分かるケースも少なくありません。ただ、だからといって処方がすぐに決まるわけではありません。

台風の夏

盆中に大気が荒れることが多くなっています。今後のお盆は、台風と雨というイメージになっていくのかもしれません。そして夏に起こしやすい病もまた然り。今後は形を変えていく可能性があります。通常、夏バテや熱中症が主として危惧される季節ですが、今後はより自律神経の乱れに着目しなければならない季節になっていくような気がします。

■症例:前立腺肥大

患者さまのご紹介で、そのお父さまがご来局された。病院へ行き、前立腺肥大と診断。背景には、おそらく老化現象がある。そういう排尿障害であれば、漢方ではある病態をすぐに想起させる。腎虚。補腎薬、八味地黄丸の適応。通常であれば、この処方を使うことが自然なのかもしれない。しかし、腎虚と単なる老化とは、また違う概念である。

注意・夏場の台風

おそらく今後台風が近づいてくるにつれて、影響はメンタルだけでなく、体のほうにも及んでくすはずです。今はまだ肩こりやだるさ、ちょっとした立ちくらみや胃の不快感程度で済んでいるものの、ここから先より大きな波により、めまいや強い倦怠感、耳鳴りや頭痛、吐き気や腹痛・下痢などを引き起こしてくるでしょう。

夏場の養生 その大原則

暑いところに行くとすぐだるくなる。食欲がない。果物などの水っぽいものは食べられるけれど、肉などは匂いをかぐのは気持ち悪い。体の芯が熱っぽく、だるい。頭痛やめまい、不眠や不安感など、もともとの症状が悪化し始めている方もいらっしゃいます。夏の養生。ここで、もう一度おさらいしていきましょう。

【漢方処方解説】呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

頭痛・片頭痛、胃痛・月経痛、下痢、脚気衝心(かっけしょうしん)、心臓性喘息、パニック障害、ホットフラッシュ・酒さ・酒さ様皮膚炎などで用いられることのある呉茱萸湯(ごしゅゆとう)。数多の薬の中でも、呉茱萸は特殊な生薬で、今ではなくてはならない生薬の一つになっています。呉茱萸を使わなければ治らないという病態が存在するからです。

◇養生の実際・梅雨から夏 ~起こりやすい症状とその対策~

夏は暑いというだけでなく、湿気が絡むという点がポイントです。暑さと湿気による体調不良。湿気が体に与える影響は一種独特です。夏の影響、湿気による体調不良には「下痢・便秘・胃もたれ・食欲不振」や「だるさ・疲労倦怠感」のほか、「湿疹・皮膚炎」、「風邪・感染症」が挙げられます。養生をもう一度、徹底していきましょう。

臍下にグッと

天候は、人体に、病に、強い影響を与えます。天候によって症状が乱れるという感覚は、治療の始めでは感じにくいものです。始めは常に調子が悪いからです。しかし、調子の良い日が出てくると、今度は何によって体調を崩すのかが分かりやすくなってきます。治療によって良くなるごとに、天候の影響が分かりやすくなってくるのです。

後から気が付く

なぜ自律神経は、自律して働いてくれているのでしょうか。人間は自分の意志で生きているように見えて、実はそれだけでは生きてはいけません。全自動であらゆる刺激を感知し、そこから然るべき動きを導く自律神経の働き。そういう神秘を宿しているのが人間です。意識の向こう側にこそ、それがあるということです。