【漢薬小冊子】芍薬(しゃくやく)《note》 どの解説書を見ても、簡単に分かりやすく説明されている。それは実際に運用してみても、確かにと頷ける部分が多い。しかし本当に深い所まで理解しているかどうかは、先生によってかなりの差が見受けられる。芍薬とはそんな生薬です。その運用に漢方への造詣が求められる生薬、そう言っても過言ではありません。 2025年12月17日
【漢薬小冊子】人参(にんじん)《note》 高麗人参。漢方を代表する生薬ですので、当然多くの書籍で解説されています。ただ私にとって人参は、実際に使ってみた時に「言ってることと全然違うじゃん」と最も感じた生薬です。人参は気を補う。人参は体を温める。常識とされているこれらの解説。本当でしょうか。臨床的に正しい人参の性質を、新しい常識として、是非知っておいてください。 2025年11月20日
【漢薬小冊子】厚朴(こうぼく)《note》 漢方の基本に則れば、生薬の作用にはそれぞれ方向性というものがあって、それを「昇降浮沈」といいます。香りの強いものは「昇り・浮く」という性質をもちますが、なぜか「沈降」の性質をもつものがあります。降気の主剤、厚朴。気であるにも関わらず、なぜか浮かず、下へと降ちる。今回はその辺りの謎に、少しだけ迫ってみたいと思います。 2025年08月08日
【漢薬小冊子】黄耆(おうぎ) 補気・利水・托膿たくのうの聖剤、黄耆。元気が無い人の疲労回復薬として、汗をかきやすい人への止汗薬として、また治りきらない化膿や傷口を治す皮膚治療薬として、古くから使われ続けてきた薬です。全く別の効能があるというよりは、ある一つの主とした効能が、様々な薬能を引き出していると考えられている印象があります。 2025年04月09日
【漢薬小冊子】桂枝・桂皮(けいし・けいひ) 東洋医学において桂枝(桂皮)は非常に重要な生薬であり、おそらく聖医・張仲景に、最も強烈なインスピレーションを与えた薬でもあります。その主成分たるシンナムアルデヒドは、東洋医学では陽気を補う(高める)薬だと言われており、体を温め、冷えを除く、さらに血行を上方向・外方向へと向かわせる効能があると認識されています。 2024年08月22日
【漢薬小冊子】半夏(はんげ) 主として嘔吐・咳嗽・腹張・咽痛に使われる半夏ですが、これらの薬能の柱は「水」ではない。むしろ「気」であるように私は感じます。咳を止めるのも、吐き気を止めるのも、水分代謝を改善して痰飲を除いているからではなく、身体の興奮状態を緩和させることで、咳や吐き気を沈静化しているという印象があります。 2024年06月27日
【漢薬小冊子】大黄(だいおう) 「将軍」、大黄。漢方の下剤として有名です。大黄は下剤というだけでは論じられない、奥深い薬能を備えた生薬です。便通を促すという他にも、重要な作用がたくさんあります。向精神作用や、血流を促す(駆瘀血)作用があります。したがって精神疾患や自律神経失調、さらに血流障害においても重要な生薬です。 2024年02月13日
【漢薬小冊子】石膏(せっこう) 天然の含水硫酸カルシウムで、組成はほぼCaSO₄・2H₂O。配合処方例として、越婢加朮湯、白虎湯加人参湯、麻杏甘石湯、防風通聖散などが挙げられます。漢方では大寒薬(体を冷ます薬)に分類され、さまざまな炎症を抑える薬として使われます。例えばアトピー性皮膚炎や蕁麻疹など、皮膚炎にはなくてはならない薬です。 2023年11月09日
【漢薬小冊子】附子(ぶし) 大熱薬に分類される附子。体を強く温め、生命力を鼓舞するための最終手段。その薬能は冷えをとり、新陳代謝を高め、痛みを止めると言われています。附子剤と聞くと、適応する病態は新陳代謝の衰えた、虚弱な状態をイメージします。基本はそれでも良い。しかし、附子の薬能を紐解くと、それだけでは論じられない奥深さがあるように思います。 2023年10月12日