漢方治療について

漢方治療の経験談「めまい治療」を通して

漢方治療において、めまいは比較的ありふれた症状です。古くは「目眩(もくげん)」と称され、すでに約2000年前の書物にその治療方法が記されています。めまいに効く漢方薬は沢山あります。苓桂朮甘湯・沢瀉湯・当帰芍薬散・半夏白朮天麻湯・真武湯などなど。問題は、これらの薬では治せないめまいが沢山あるということです。

不安と焦りとの勝負

どのような季節であれ、急激に天候が変化すれば自律神経は乱れやすくなります。ただし春の自律神経失調はちょっと特殊です。決まって、不安・ソワソワ・焦り・イライラが高まってくるのです。理由は急激に気温が上がること、そして急激に気圧が下がることとが交互に起こるから。この気圧と気温の急激なバウンドが自律神経に負担を強いるのです。

養生と我慢とストレスと

我慢は自分の体と向き合うことによって、コントロールすることが可能です。つまり我慢を飼いならす術(すべ)が、人間にはあるのです。私は多くの患者さまに、その方に必要な生活の養生をお願いしています。最初は強い我慢が必要なことであっても、それに慣れてしまえば勝ちです。その時はそれを我慢だとも感じなくなるはずです。

漢方治療の経験談「花粉症治療」を通して

急に暖かくなった時期、鼻炎を訴える患者さまが増えました。そのほとんどが毎年3.4月に花粉症を起こす方々です。まるで春のような気候に体が反応したのでしょう。花粉症は花粉により起こるアレルギー性鼻炎ですが、私の感覚では花粉だけで起こっているわけではないと思います。急激な気温や気圧の変化。気候・天候も少なからず影響しています。

新年のご挨拶

漢方が医学として、また東洋医学が文化として、今現在直面している課題、そこからもう目を逸らすことが出来ないステージにきています。漢方によって救える病があり、漢方によって導ける幸せがある。そういう事実がある以上は、この課題解決を諦めるわけにはいきません。直実に一つずつ、解決していかなければなりません。

漢方とアート 12 ~直線と曲線~

そもそも人間は自然物です。自然によって生まれ、自然の中で生きる自然の構造物です。曲線的で変化的、有機的で変則的。一方で医学とは合理的・人為的な「直線」をもって、人間という「曲線」を理解し、影響を与えようとするものです。医学は直線をもってどこまで曲線を測れるのか、その勝負をずっと続けているのです。

漢方治療の経験談「頭痛・片頭痛治療」を通して

江戸の名医・吉益東洞は処方解説である『類聚方(るいじゅうほう)』を書いたその8年後に、本草書たる『薬徴(やくちょう)』を書き上げました。漢方治療の到達点は、結局の所一味一味の生薬の理解にある。桂皮・川芎・蒼朮・黄連、人参・当帰・石膏・呉茱萸など、頭痛においてポイントとなる生薬はたくさんあります。

漢方治療の経験談「胆石症治療」を通して

胆のうの炎症がコントロール出来ていない状態、慢性化している状態で、果たして漢方薬が効くのかどうか疑問だと思います。手術しなければならない状況ではなく、未だ手術を検討するべき状態であれば、私の経験上、繰り返す胆嚢炎は漢方薬で安定してくることが多いと感じています。的確な治療を始めると、まずは自覚的な痛みが軽減してきます。

東洋医学とエビデンス

医学にはエビデンスが必要です。しかし、どのような優秀で高度なエビデンスであっても、そこから漏れてしまう人は必ずいらっしゃいます。そういう人たちを支える医療があり、それがもし、医療の深みであるとするならば、漢方は医学に深みを与えることができます。漢方はもうすでに、「正解」が通用しない人たちに施せる医療に成り得ています。

漢方治療の経験談「潰瘍性大腸炎治療」を通して 2

当薬局にご来局される潰瘍性大腸炎の患者さまは、すでに病院にて西洋医学的治療を行われている、もしくは行われたことのある方々です。そして病院にて治療するも、症状のコントロールが難しい、効果が芳しくないとか、副作用が強くて治療を続けていけないとか、このままでは治らないのではないかという不安の中で、漢方の門戸を叩かれます。