漢方坂本/坂本壮一郎@note
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【問題】
「頭痛」を訴えられている患者さまで、
平素より強い口喝傾向があり、
水を大量に飲んでいるのにもかかわらず、
小水の出がそれほど多くはない。
体、特に足や顔が浮腫んで重だるく、
やや下痢の傾向がある。
このような患者さんに、
どちらの漢方薬を使うべきか答えなさい。
➀五苓散
➁苓桂朮甘湯
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さて、このような問題があったとしたら、
皆さんはどう答えますか。
浮腫みや下痢などの「水滞」の症状が出ています。
そしてポイントは「口喝」と「小便不利」です。
解答は➀の五苓散。
どうでしょうか。
この答えに納得できる方は多いと思います。
しかし、そうはいかないのが実際の臨床。
私ならばこう考えます。
苓桂朮甘湯でもいける可能性があるな、と。
なのでこの問題、
自分で出しといて何なのですが、
はっきり言ってどちらにも答えようがない欠陥問題です。
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強い口喝があるのにもかかわらず、
五苓散ではなく苓桂朮甘湯で対応するべき時がある。
五苓散と苓桂朮甘湯、
両者の鑑別は、教科書的に言えば口喝の有無ですが、
臨床では、必ずしもそうとは限りません。
両者の見極めは、より根本的なところを見る必要がある。
今回のnoteでは、そこを解説してみました。
両者ともに利水剤として良く知られている薬ですし、
何となく全然違う薬だというイメージもあります。
しかし先の問題の解答が「五苓散」だと感じた方は、
今回の記事をお読みいただき、ぜひ両者の違いを再考するきっかけにしてください。
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五苓散と苓桂朮甘湯の違いを理解しているか

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