漢方の勉強の仕方について、まずは「本」を読みましょうと。
そして本は読む順序が重要で、まずは「歴史」を読む。
そして次は大塚敬節(おおつかけいせつ)先生を主軸とした「昭和(大正)時代の先生(昭和の大家)によって書かれたもの」を読む、というのが今までのお話でした。
今回は「昭和の大家」の解説集を読むにあたっての注意点。
一つだけ説明します。
昭和の大家はその時代背景から、「漢方の復興」という思想を持つ方が多いというのは前項でお話ししました。
そしてだからこそ、その解説集は漢方をまったく知らない医療者にとって読みやすいものが多いというのもお話しした通りです。
ただし、初学者でもなじみやすい文章ということは、初学者に合わせた文章ということでもあります。
つまり大塚敬節先生は、ご自分の考えを殺して本を作成している、という可能性があります。
これは私の考えですが、
昭和の大家の中でも特に大塚敬節先生は、本の中ではご自身の本心を語ってらっしゃらないと思います。
あくまで初学者のために漢方を説明している、という気配が見て取れる。
したがって、本に書いてあることは学問の導入に必要なのであって、あくまでそれが全てではない、という理解はしておく必要があります。
読みやすく、理解しやすい分、それが全てだと思いやすい。
思考を固まらないようにすることは、初学の方にこそ気をつけて頂きたい所です。
だからこそ、はじめはたくさんの本を読んだ方が良いのです。
(続く・・・)
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