漢方坂本コラム

漢方治療の経験談「小児の便秘治療」を通して

子供の便秘は容易に習慣化しやすく、かつ腸内環境を大きく乱すことで全身症状をどんどん悪化させてしまいます。例えばアトピー性皮膚炎や鼻炎・中耳炎・副鼻腔炎といった炎症を起こしやすい体を作ってしまうこともあります。元気なお身体を作り出すためには、こと子供においては消化管活動をどれだけ良くできるかが勝負になるのです。

□便秘症 ~自力で排便できるようになるために~

便秘にお悩みの皆さんが口を揃えておっしゃるのが、下剤を飲まなくても排便できるよう、体質改善を図りたいということです。便秘症はたしかに漢方治療によって改善していく方が多い病です。改善というのは先に申し上げた通り、漢方薬を含めたあらゆる下剤を服用しなくても自力で便が出るようになる、という状況を指しています。

【名医伝】和田東郭先生語録

平成・令和の漢方が、昭和時代の漢方を礎としているならば、昭和漢方の礎は、確実に江戸末期にあります。今回紹介したいのは、江戸末期の漢方家尾台榕堂(おだいようどう)や浅田宗伯(あさだそうはく)、山田正珍(やまだせいちん)や山田業広(やまだぎょうこう)らが称賛した天才。江戸後期の名医「和田東郭(わだとうかく)」についてです。

□胆石症 ~漢方治療を行うべき胆石症の特徴~

私の今までの経験上、食養生だけではどうしても改善へとは向かっていかない方がおられます。また漢方治療が効きやすい方と、そうでない方との違いも徐々に分かってきました。そこで今回は、漢方治療を行った方が良い胆石症、また漢方にて治療効果が見込める胆石症というものを、私自身の経験に基づいてご紹介していきたいと思います。

漢方治療の経験談「膵炎治療」を通して

いくら漢方薬が効くといっても、こと膵炎においては、ご自身の判断で漢方薬を選択することは絶対にやめていおいた方が良いです。膵炎治療は、かなり独特です。膵炎にこれが効くという処方があるわけではなく、膵臓のみならず消化管全体、ひいては心肺機能にまで及んだ状況把握が薬方選択のキモになります。

■症例:PMS(月経前緊張症)・発熱と悪寒

月経前に必ず伴う感冒様症状。西洋医学的な解釈では難しいのかも知れないが、実は原始的な視点で見れば、これらは同一の状態を体に形成するものであると着想することができる。漢方には、PMSに対して様々な薬が用意されている。その中の一つに、もともと感染症のような発熱性消耗性疾患に用いられていたものがある。

ほてりに注意!春に悪化しやすい酒さとその養生

酒さの根本的な原因は、体の芯に巣食う「冷え(血流障害)」であることが多いのです。そのため、体をちゃんと温めることは必要だと思います。しかしお風呂であたたまると、顔まで真っ赤になってしまうという現実があります。そこでお勧めしたいのが、半身浴です。温めるなら、お腹から下。とにかく足先と下半身とをちゃんと温めることです。

漢方治療の心得 27 ~森を観る~

森を観るとは、古人の視点に立て、ということです。森を観るためには、現代の常識を捨てなければならないのです。多くのことが分かり、昔のままの医療でいてはいけない現代だからこそ、森を観る視点と、木を見る視点、それを両立させたければいけないという非常に難しい時代に、我々は漢方を学んでいます。

シンプルお萩

体はもともと生きる術をすでに刻み付けていて、そのための活動を自然に行っていて、だからその働きをちゃんと継続できてさえいれば、最も長く、寿命を真っ当できるということ。逆に、そこから不自然な要素が入り込めば入り込むほど、体のバランスを崩していく。余計なものとは、まずは思考。

■症例:PMS(月経前緊張症)・産後の不調

PMSに常用される名方・加味逍遙散(かみしょうようさん)。体力中等度から虚弱な方に使う処方。さらに比較的胃腸が弱く、イライラなどの興奮性の強いPMSに使う代表方剤である。しかし、今回の患者さまには、これではない。漢方では体格や腹、脈や舌などからその方の充実度を明らかにし、それを「虚実」と見立てて処方を選用する。